日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
先日紹介した写真展で、少しだけ受付のお手伝いもした。
その時に来場者や物販をカウントするルールとして「正の字で記入」があった。
これはアナログで数を記録する際にもっともポピュラーな方法だろう。
私もこれまでもイベントのようなものがある時には、何度も「正の字で記入」をしてきた。
ふと思う。正の字ってテッパンだよなぁと。
これに代わるもの、ないよなぁと。
正の字が数をカウントするのに適しているのは、交わらない、直線だけの5画で書けること、なのだろう。
書き順問題などはまあ、たまにあるかもしれないが、「正」という字が、几帳面にかけば正方形にきれいに収まるので、並べて書きやすい。
加えて、5画だから5、10、15と数えやすいので、トータルの数を数えやすい(把握しやすい)というのもありそうだ。
言葉やツールにはジェネレーションギャップが生まれやすいけれど、「正の字で記入」は老若男女通用する気がして、なんだか不思議な気持ちになった。
大好きな辞書には、「せいのじ」も「しょうのじ」でも掲載されていなかった。
以前は「正の字」ではない漢字を使っていた時代があるらしい。
日本以外の国では、「正」は使わないだろう。中国はどうなのだろう?
ネットで調べたら、そういう雑学を紹介されているサイトもあった。
いずれにしても正の字ってテッパン、正の字は最強だ。
「正」は小学1年生で習うし。
ちなみに「正しい」の意味は、
・ものごとの筋道にあっている状態
・社会の約束・習慣や道理にあっている状態
・形が整っている状態
を意味する(三省堂国語辞典 第八版より) とある。
正確に、正しくカウントしたいときに、「正」の字を使うのは、正しいというわけだ。
「え、数えたいならカウンターアプリ使えばよくないですか?」
とは、とりあえず今のところは言われたことがないので、
やっぱり「正の字ってテッパンだなぁ」としみじみ。
ただし、いくらテッパンでも、数えて記入するタイミングを曖昧にすると、
数え間違いが出るので要注意! というのも、このお手伝いの時に念押しされたことだ。
それにはだいぶ心当たりがある。
つまり、正の字を使うには、正しさが必要なのである。