日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
京都滞在、限られた時間で観に行くならどこか?
数日前までほぼノープランだったが、そうだ! と思いついたのが、以前出版記念イベントに参加したことがきっかけで、その後、インテリア関連の取材もさせていただいた庭園デザイナー烏賀陽百合さんの著書『しかけに感動する「京都名庭園」』だ。
烏賀陽さんは、庭園に関する著書を多数出されており、庭園ツアーのガイドや企画など、幅広く活躍されている。
この著書の中では、庭園の観方、楽しみ方を素敵な写真と共に解説しているのだが、
中でも、石は奥深いこと、作庭家の意図、しかけやそれを作らせた人が誰かなど背景を知ると面白かったり、感動できるというのがとても印象的だった。
美しい写真をうっとり見ながら、いつか行ってみたい……とマーキングしていたことを思い出したのだ。
烏賀陽さんにサインをいただのは2018年、7月のことだった。
宿泊先の宿から徒歩で行ける距離だったこともあり、まずは二条城に向かった。
お目当ては二の丸庭園だ。
二の丸御殿の中もそれはそれは丁寧に見たが、ぐるりと一周見学し終えた後に、庭園に足を踏み入れた。
雨が降っていたこともあり、観光客は少な目。
修学旅行生が観光タクシーの運転手さんに案内されながら数組通る程度だった。
ちなみに二条城の本丸御殿はただいま改装中。
来年の大河ドラマ「どうする家康」に合わせてきれいにお色直しするのだろうか。
特別名勝の二の丸庭園は、多くの城や庭園を手がけた作事奉行・小堀遠州によるもの。
二の丸庭園は室内から観た際の美しさを意識して作られた書院造庭園という。
残念なのは、実際には二の丸御殿の各所からは庭園が見られないこと。
でも、ここでは、大広間、黒書院、行幸御殿の三方向から観られるように作られたそうだ。
庭園内を歩きながら観た、池や緑や石は、雨に濡れ艶めいていて美しかった。
スマホでパシャパシャ画像を撮るが、どの角度がもっとも美しいのだろうと悩んだ。
製作者の意図がここにもあるわけなのだ。
でもここではシンプルに、緑の美しさを感じられたことを良しとしよう。
「庭園」というキーワードで楽しむ京都はもう少しつづく。