暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。
好きなのは紅茶を愉しむしあわせな時間と空間。
一人の時もあれば、大切な誰かと一緒の時も。自宅をはじめ居心地の良い場所でのTeatime。
私の人生の中で、紅茶と紐づく記憶は、いつもしあわせと結びついています。
暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。
紅茶にまつわるあれこれを綴ります。
どうぞ紅茶を片手にお付き合いください。
《Tea and・・・夏の想い出~セパレートアイスティー》
夏休みもいよいよ終わりが近づいてきましたね。とはいえ、まだまだ暑い日が続いています。
子どもたちが小さな頃は、夏休みの宿題、とりわけ自由研究を何にするのか
子ども達とあれこれ作戦を練っていたことを思い出します。
そういえば昨年の夏の初め、
「セパレートアイスティーを作ってみよう!」という子ども向けイベントをカルチャーセンターで行ったことを思いだしました。
子ども向けの紅茶講座という依頼で、何ができるのか考えていたのですが、
自由研究に役立てていただけるよう、ちょっと実験っぽく、それから紅茶の茶葉の産地を通して世界にも興味を広げてもらえたらいいなと思い企画しました。
子ども達が作ったのは、紅茶と太陽の光のようなオレンジジュースが二層に分かれているアイスオレンジティーと、紅茶と乳白色とのコントラストが綺麗な二層に分かれているアイスミルクティー。
いくつかのポイントを抑えると、意外と簡単に綺麗なセパレートティーを作れます。
〈セパレートティーの作り方〉
1.はじめに紅茶リキッドを用意する。
2.ジュースやミルクにシロップを混ぜて、糖度を高くし、グラスの下1/3まで注ぐ。
3.氷をグラスの上部まで入れ、氷にあてるように静かにゆっくりと紅茶リキッド(無糖)を注ぐ。
4.フルーツやハーブなどで飾り付けて出来上がり。
ポイントはセパレートする液体の濃度を変えることと、混ざらないように静かに氷にあてるようにして紅茶リキッドを注ぐことです。
また、茶葉の種類によって、色味がちがうので、できれば濁りの少ない茶葉を選ぶといいとおもいますよ。
私のお勧めはスリランカのKANDYという茶葉です。
こちらはカフェインも少なめで、クリームダウンといわれる濁りも起こりにくいので、アイスティーには良く利用されています。深い赤みの中に輝くようなオレンジ系の明るさを持つ、とても綺麗な水色(すいしょく)です。
〈紅茶リキッドの作り方〉
ポイントは急冷することと、氷で薄くなるので、濃い紅茶をつくること。
冷蔵庫で冷やすと、クリームダウンを起こし、濁ることがあるので、ご注意ください。
通常より茶葉を多め(1.5~2倍)に入れて作った紅茶を、大量の氷入りピッチャーに一気に入れ、氷が解ける前に別のピッチャーに移し替える。作った紅茶リキッドは、常温で12時間ほど保管できます。
紅茶リキッドはとても便利で、氷を入れてアイスティー、お湯で割ってホットティーなど自由にアレンジできます。それぞれの好みの濃さに調節できるのも嬉しいです。ただ茶葉の香りはほぼ消えてしまいますので、紅茶のうまみを愉しんでくださいね。
シロップはグラニュー糖とミネラルウォーターで作りますが、市販のシロップで構いません。
液体の濃度差が大きいほどきれいに分かれるようですので、いろいろ試してみてくださいね。
綺麗にできたセパレートアイスティーを満足げに眺め、写真を沢山とっている子どもたちや、その様子に目を細めて見守っている保護者の皆さまの、楽しい夏の想い出になっていたらしあわせです。
今年も作ってくれているかな?と思いだしながら、私もアイスティーを頂いています。
ペットボトルの無糖の紅茶を使っても簡単にできるので、オリジナルのセパレートティーを作ってみてはいかがですか?
まだまだ残暑が厳しい毎日ですので、目にも涼しいセパレートアイスティーで元気をチャージ。
おうちカフェで楽しくお過ごしくださいね。
そろそろ紅茶のおかわりはいかがですか?
次回は、フルーツティーについてお話ししようと思います。