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憧れのベニシアさんとハーブが教えてくれること

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自分らしさ、暮らしやすさを提案するらしく・おうちと整理研究所 主宰の柳澤とも子が、夫婦で手塩にかけて作る庭と植物についてつづるガーデンフォトエッセイ。

NHKで放送されていた「猫のしっぽ カエルの手」という番組をご存じでしょうか?
この番組はイギリス・ロンドン出身のハーブ研究家ベニシア・スタンリー・スミスさんが、京都・大原の古民家でハーブなどを育てながら、四季と自然とともに暮らす姿を追ったドキュメンタリー番組です。
私はベニシアさんの生き方にとても憧れていて、庭造りに大きな影響を受けています。
それが庭中に植えているハーブです。私たちはローズヒップ、カモミール、バジル、ローズマリー、タイム、ラベンダー、ミント、セージなど、様々なハーブを庭で手掛けています。

春の訪れとともに、ハーブたちも色づき始めます。見た目にも鮮やかで、美しい香りを漂わせ、料理に使うと一層特別な味わいも加えてくれます。

ラベンダーはドライフラワーにすると、長い間ラベンダーの香りを届けてくれます。
その清楚な香りには鎮静、安眠作用など、リラックス効果も高いんです!
なんとなく不安を感じてしまう時や、疲れを感じている時、寝つきが悪い時など、ラベンダーの香りがあることで、どれだけ助けてもらっているか。
ハーブの力は偉大です。

ハーブは実は育てやすいので初心者の方にもおすすめなのですが、育てやすいということは強い繁殖力を持っていることも意味します。たくさん地植えしているハーブですが、庭を侵食しないように、定期的に伸びすぎたハーブは枝や根を取り除いています。これが面倒だと思う方は地植えは要注意です

特にミントは良い香りを漂わせながらどんどん増えていきます。切って水に浸せば、すぐにミント水が完成するとても有能な子なのですが(毒性のある食用不可ミントもあります。ご使用の際は事前にご確認お願いします)、放っておくと2~3年で周辺をミントで埋め尽くしますので、地植えはあまりお勧めしません。
シソもグングン育ってくれ、お料理や薬味として大変重宝し、ありがたい存在なのですが、大量の種を作るので、翌年は驚くほど広範囲に増えます。ミント同様に増えすぎると困る場合は地植えよりもプランターや鉢植えからスタートすることをお勧めします。

またハーブを庭で育ててわかったことがあるのですが、スーパーなどで料理用に売られているハーブは実は結構細くてか弱いものが多いです。我が家のハーブは格段に力強く育っています。ハーブ本来の味や香りもずっと豊かで、その差は歴然です。
シンプルなトマトソースにフレッシュなバジルを加えるだけで、その味も見た目もレストランの一皿のように変わります。先ほどのミント水もホームパーティーなどで大活躍です。

ラベンダーは自宅でドライフラワーにしていますが、収穫後は家じゅうがラベンダーの香りで埋め尽くされます。

ハーブと共に過ごすことで、憧れのベニシアさんの生活を感じられる気がします。
残念ながらベニシアさんは昨年お亡くなりになっていますが、彼女が残した前向きさ、力強さ、優しさは、今でも私の生活にポジティブな影響を与えてくれています。ハーブを育て収穫するたびに、番組のこと、彼女の言葉が思い出され、心が洗われるようです。
自然が育むハーブの力で、日々の生活が色づく体験を、ぜひ皆様も実感してみてください。

文・写真 柳澤とも子

らしく・おうちと整理研究所主催
整理収納アドバイザー2級認定講師兼インテリアコーディネーター
モノは捨てずに活かすをモットーに政治家や芸能人のご自宅の片づけをサポート。
一度見かけた収納用品は絶対に忘れないのが得意技。
著書の『SA!KO 新おかたづけメソッド : 「整理・収納」の常識を覆す』は、Amazon 住宅建築・家づくり部門で1位を獲得。
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