日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
先日もアレの名前が思い出せない。顔は思い浮かんでいるのだけど……という書き込みに、
ヒントを出し合ったりして散々盛り上がった。
エンタメネタには比較的明るいタイプなので、その時の私はニヤニヤ成り行きを見守っていたりしたけれど、どちらにしても同級生トークはいつもそんな感じ。
ちなみに、老眼が来ていないことをちょっと自慢に思って口にしているところが、2024年現在の私の器の小さいところだ。
仕事柄……ということにしたいが、誕生日にメッセージをいただき、それを読む時に
「その方らしさ」を実感する。
文の書き方や内容に「その方らしさ」が存在するのがとても素敵。
湿度みたいなものがあるような。文章も発言も、暮らし方や笑い方や泣き方も、その人らしいのがいい。自分らしいのがいい。私らしいってなんだろう? とは思うけれど、大人になると、いや、これは大人に限らずだな、なかなか面と向かって「これがあなたらしい」と言われる機会は少ない。
でも言われるより、言える人でいることが、それこそ私らしいのかなとも思っている。
先日、とあるご夫妻に取材ご協力いただいた時のこと。
クライアントからの事前の情報によれば、顔出しは不可、基本的にはマスク着用で……とのことだった。
皆さまそれぞれ事情があるから無理にお願いすることはしない。
逆に言えば、これは当日の取材次第で、よい方向に進む可能性しかない。そもそも取材に応じてくださる時点で、協力いただけるお気持ちがあるのだから。
1時間と少しの時間、ご夫妻はとても軽快にお話くださり、カメラマンによる撮影も含めてすべてが順調に過ぎた。もちろんこれはいつも通りのことなのだが、
取材終わりに奥さまが
「なんだかとっても楽しかったわ」と言ってくださったのだ。いい笑顔で。
その方らしくお話いただけたからだなと思っている。
小学校時代の恩師が、卒業式に一人一人の色紙に言葉を書いてくれた時、
私の色紙には「強く 優しく 美しく」と書かれていた。
「清く 正しく」ではなく「強く 優しく」だった。
強くなければ清くもいられないし、正しくても優しくないのは嫌だなと思うのは、
この言葉に由来するなと思っている。
その人らしさを見つけられる仕事を、あなたらしいと言える日々を送ろうと思う。
2024年現在の私の器で。