日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッ
セイ、つまりクリッセイ。
毎月好評連載中の「千姿万態くろねこジルシ 其の八」を見たら、猫の「砂かけ」について書かれ&描かれていた。
これを読んで思い出した。
私の実家ではその昔、犬を飼っていた。
朝の散歩は父の日課で、父は犬がいなくなってからも散歩を続けている。
夕方の散歩は母や私が行くことが多かった。
朝はひたすら父と共にロングコースを行くが、夕方は自らショートコースを選ぶことが多かった。
公園の脇を抜けてすぐ斜めに折り返す。
夕方よりももう少し遅い時間になることもあったから、
散歩は儀礼的で、「さっさと帰って飯にしてくれよ!」という感じだったのだろう。
いや失敬、メスだったので、そんな言い方ではなかったね。
「そっちも疲れているんでしょ。散歩は短くていいから、早く帰ってご飯にして!!」
こんな感じだったかもしれない。
猫の「砂かけ」は隠すしぐさ。
そういえば、わが家の犬も、もよおした後は、後ろ脚で砂やら土やらをやたら蹴散らしていたなぁと思い出す。
しかし、改めて調べてみると、この隠すしぐさは、犬の場合は隠したいのではなく、マーキングなのだという。広げたいから蹴散らしていたのか。
どうりで見当違いのところに砂やら土やらかけていたわけだ。
そんなことも知らず、いつも散歩の時に「いやいや、かかってないから」
とツッコミを入れていた。
落とし物を拾っている最中に砂やら土やらをかけられることもあったから、
「ちょちょちょ……、肝心なところにはかかってないし、私にかかってるし」
みたいなツッコミも一度や二度ではなかった。
「いや、アンタが勘違いしてるだけだから」
実はそんな逆ツッコミを入れられていたことを今になって知ったのだ。
無知の飼い主だった。今ほどネットで簡単に調べられる時代ではなかったが
いや、それにしてもたぶん初歩的な知識なのだろう。お恥ずかしい。
クリン、間違いツッコミしててごめんよ。
そういえば亡くなったのは暑い夏の日だった。
仕事で家に帰るのが遅かった私のために、タオルの上で固くなった体に
扇風機の風が当てられていたことを憶えている。
あれから何年たったかな。
お盆だし、そんなことを思い出してみるのもいいよね。