日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッ
セイ、つまりクリッセイ。
便利なものと不便なものについてよく考える。
整理収納アドバイザーになってからだろうか。
そもそも最新のものに飛び乗るタイプではなく、時間差で手を出すタイプの割りには、徹底的に調べて、使い方を攻略みたいなこともしない面倒くさがりだ。
面倒くさがりであることを、ことさら口に出すのはダサいというのは、自覚して控えてもいる。
便利なものの代表といえば、スマートフォン。
決済も出来るから、スマホさえあれば大抵のことは困らない。
先日、仕事現場に出かける際に財布を持っていくのを忘れた。
しかも、それに気づいたのはだいぶ後になってからだった。
自転車で駅に行き、ICカードで電車に乗り、取材を終えてカフェに入って少し仕事をした。
カフェはそこそこ混雑していて、提供までに時間がかかるというのを入店時に言われていたので、むしろ私には好都合だった。
こんな仕事なのに、カフェで仕事をするのが下手なのだ。
長居するとお店に迷惑? 入口でwating出てる? おかわり頼むべき?
ここまで書くと、フリーのライターに向いていない気もしてきたが、
まあ、それはそれとして、帰宅してからしっかりやるということで。
最近は時間制限をはっきり掲示してくれる店も増えたので、
そういう店ではルールを守ること自体が気楽になる気もしている。
話を戻そう。
割と時間制限めいいっぱいカフェで過ごし(混雑した際は90分制と言われただけだから、実は制限は関係なかったけれど)
会計時はICカードで支払いを済ませた。
最寄り駅に着くと、ICカードの残高が足りず、自動改札でピンポンとなる。
チャージをしようと精算機に並んではじめて今日、財布を持っていないことに気づいた。
少し困るも、駅員さんに事情を話して、スマホの中にあるICカードで対応することにした。
「スマホの方には十分な残高がありますか?」と聞かれ
「それはもう、十分にあります」という謎の「安心してください!」みたいな得意気モードで返事をし、改札を無事に出ることが出来た。
時代だねー、財布なんて持って出かけなくても、コレさえあれば済むもんねぇー、
などと口には出さないけれど思いつつ、充電器も持ち歩いていないのだから、
これが使えなかったらもう全然使い物にならないってことか、こわっ……とも思う。
そうして駅の階段をのぼって気づいた。
自転車が……。
その日停めていた駐輪場は、未だに精算機は現金のみの旧式なのだ。
なんてこった。100円玉が1枚あればよかっただけなのに。
仕方なく、そこから家までの道をトボトボと歩き、
翌日の夜、余計な延滞金を払って無事にピックアップをした。
日曜の夜のガランとした駐輪場を見ながら
念のための現金を必ず持ち歩くものに忍ばせることを決意した。
以前なら当たり前にしていた念のための準備を、便利のフィルターで割愛してしまっている。
こういうことが、ひょっとするとまだまだ隠れている気がする。
「便利は不便」とは、私がよく口に出す言葉だけれど、「だからどうする」までをすること
それが大事なんだってこと。