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実家が停電、その時わたしは

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッ
セイ、つまりクリッセイ。

つい1時間ほど前に電話を終えたばかりだというのに、また母から電話が鳴る。
さあ、仕事にとりかかろうと思ったタイミングだった。

「停電しちゃったのよ」と母。
30分ほど前、突然停電したのだそうだ。
電力会社に電話をしようと思ったけれど、携帯電話で登録してあるところ以外の電話番号にかけるのができないという。
先日も教えたけれど、基本的に普段は使わない機能は、ところてん方式に押し出されてしまうのだろう。
あ、ちなみにこれは義母ではなく、実母の話。

通り一遍、ブレーカーは落ちていないのか確認した。
そばで父がイライラしたように、それはないと断言する。
すでに電力会社の電話番号も調べたのだから、さっさと電話をかければいいと思っているようだ。
停電になると、固定電話が役に立たないというのは、今に始まった話ではないが、
結構不便なものだ。
ああ、黒電話よ。

そうして、母と隣でイライラする父と電話をつなぎながら、
こちらはネット検索をして、停電情報を確認する。
どうやら市内やこの地域での停電は発生していないようだ。
私が代わりに電話をかけることにする。
携帯電話の使い方をすんなり教えられれば早いのかもしれないが、いろいろ考えて、
「代わりに電話」のほうを選択した。

……と、その前に、ご近所さんが停電していないかを確認するよう遠隔指示を出し、
一度電話を切った。

再び着信。どうやらご近所さんは停電していないらしい。
と、わが実家だけのことになる。
漏電の危険もあるし、心配だ。

状況を確認されるだろうからと思い、問い合わせを電話ではなく、チャットに切り替えた。
ここからは実家と電話をつなぎながら進める。

周辺で停電情報はないこと、ブレーカーが落ちているなどではないことが伝わると、
電力会社の人が訪問・確認という対応になった。

さて、ここで私がチャットで伝える。
・私は家族のもので、遠隔で代わりにチャットしていること。
・親は携帯電話を持っていて、かけられないが、受けられること。
・80代の高齢だが、夫婦共に対応はできること。
・二人そろって在宅していること。

我ながら冷静だった。
自分で電話がかけられないなら認知症や体が不自由と予想されるかもしれないと思ったのだ。

その後もチャットのご担当はとても丁寧で無駄がなかった。
先方からの確認はこんなことにも配慮されていた。
・(世帯主と電話の持ち主がそれぞれ父と母なので二人の名前と読み方を書いたところ)
電話の持ち主はどちらで、どちらが出られるか。
・訪問は60分後くらいの到着予定だが、これからうかがうというタイミングで電話をしたほうがいいか。

電話は不要であることを伝え、よろしくお願いしますという気持ちとていねいに返信いただいたことへの感謝を告げた。
最後は、チャットのテンプレの元のロボな感じにスッと戻って、終了した。

母に経過報告をするよう伝え、ようやく電話を切った。

それから1時間半~2時間して、母から報告電話がかかってきた。
結果、家の何かが悪かったわけではなく、家の前のわが家に送電される電柱のヒューズの老朽化が原因だったことがわかった。

暗くなる前に電気はふたたび戻り、父は相撲の最後のいくつかの取り組みも観ることができてよかったよかった。
さて、当面の課題は、母が携帯電話をすんなりかけられるようになること。
そして、父にも母の携帯電話を使えるようにしてもらうことだろう。