私のおうち・大切なお庭 PR

空いた庭から始まる

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

自分らしさ、暮らしやすさを提案するらしく・おうちと整理研究所 主宰の柳澤とも子が、夫婦で手塩にかけて作る庭と植物についてつづるガーデンフォトエッセイ。

今月もまたこの長い夏の話になります。梅雨がないまま猛暑が続いたせいで、いつもの庭仕事のリズムもすっかり狂ってしまいました。

例年なら梅雨の時期に夏に向けての植物を植え込み、9月に入って涼しくなり始めるころには秋冬の準備を始めるのですが、今年はそれがどちらもできずじまいで、9月も大半が過ぎそうです。
経験上では、昼の暑さが25℃を超える時期に新しい草花を植えても、根が張る前に水切れを起こしてよく枯れてしまうのです。

そのため、今年は、庭のあちこちに「空白」ができてしまいました。本来なら色鮮やかな花を咲かせる1年草を中心に植えて、花や緑で彩られているはずの場所がぽっかりと空いているのは、見ていて少し寂しいものです。
でも同時に、この空白が、これから訪れる秋冬の庭の可能性を広げてくれているようにも感じています。

10月以降、涼しくなれば土にしっかり根を下ろせるので、今年はその分、秋冬の草花が増えそうです。思い通りにいかなかった夏の経験を、秋からの庭づくりに活かせたら、それはそれで豊かな時間につながるのかもしれません。

お部屋づくりの中で、一番ワクワクするのが余白(すっきりと片付けた空間)に、「何を置こうか」「どんな使い方をしようか」とワクワクしながらイメージを膨らます時間です。お片付けとは、スッキリさせることがゴールではなく、その先にある日々の暮らしを豊かにするためのステップです。


先日、ダイニングの天井にぎっしり飾っていたミモザがだいぶ色あせたので
「暮らしを豊かにしてくれありがとう!」という気持ちで処分しました。すっきりしたダイニングの天井回りをどうしようかと思っていたのですが、旅行に行った先でひょうたんランプを作っているお店を通りかかって、ピンときました。
前々から憧れていて、いつかかざりたい!と想っていたのです。
早速、ひょうたんランプを3個オーダーして飾ってみたところ、本当に幻想的な雰囲気になって大満足です。すっきりさせたからこそ、このひょうたんランプのささやかで柔らかい光がピッタリなことに気づくことができました。


庭と同じように、お部屋の中も、賑やかな時もあれば、スッキリするときもあります。
無理をすることなく自分の生活とモノ、空間を調和することが大切です。
庭の空白が秋冬の楽しみに変わるように、暮らしの空白もまた、次の喜びを呼び込んでくれます。

文・写真 柳澤とも子

株式会社 くらしく代表取締役
整理収納アドバイザー2級認定講師兼インテリアコーディネーター
モノは捨てずに活かすをモットーに政治家や芸能人のご自宅の片づけをサポート。
一度見かけた収納用品は絶対に忘れないのが得意技。
著書の『SA!KO 新おかたづけメソッド : 「整理・収納」の常識を覆す』は、Amazon 住宅建築・家づくり部門で1位を獲得。
お仕事の依頼はコチラから⇒株式会社 くらしく

※当サイトの内容、テキスト、画像等の無断転載・無断使用を固く禁じます。