ふんわりkasta boll~てんとにち PR

スウェーデン人は今の暮らしに満足している

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スウェーデンに暮らすゆきこさんと、季節ごとにおしゃべりするオンラインFIKAタイム。
1回目の今回は、スウェーデンの習慣についてふんわりキャッチボールしました。

Akiko 2023年の8月にスウェーデンに移住されてから、あっという間に半年以上の月日が経過しましたね。今日は初めてのオンラインFIKAなので、まずはゆきこさんが現在、スウェーデンでの暮らしの中で感じていることを中心に、いろいろ聞かせてください。
Yukiko あっという間に時間が経過し、季節も移り変わりました。今、とても心地よく暮らしているので、そんな現状をお話ししますね。
日本とスウェーデンの生活で一番違うなと感じているのは、スウェーデン人が「今の暮らしに基本的には満足している」ということかな。私の印象にはなりますが、日本人は常に足りないと感じているような気がしませんか。新しいモノ、新しいサービスが出てくると、どんどん前のめりで取り込みますよね。でも、こちらの人たちは、それほど新しいもの、未知なるものを求めていないと思うんです。

Akiko それは例えばどんなシーンで実感できるの?
Yukiko たとえばテレビ番組。昔からクリスマスの時季にかけて2~3カ月間放送されているクイズ番組が今でも人気で、それを年配の人だけじゃなく、若い人たちも楽しみに視聴しているの。この時季は仕事が終わると車や自転車で皆、大急ぎで帰宅して家族でそれを観るんです。
Akiko 日本は家族一緒にテレビを観るということ自体がとても少なくなっているから、真逆だね。この間、姪と話したら、動画は常に1.5倍速で見ているから、義姉は全部同じ音に聞こえて気持ちが悪いから1.5倍速で見るならイヤホンをして!って言ったなんて聞きました。スウェーデンの習慣、その他にはどんなものがありますか?
Yukiko 子どもたちが土曜日だけグミやチョコやキャンディーなどのお菓子を食べてもいいというLördagsgodis(ローダスゴーディス)という習慣があります。
※Lördag 土曜日、Godis お菓子のこと
Akiko ウィークデイは食べちゃダメなの?
Yukiko 子どもはそういうお菓子が大好きだから、毎日食べないようにするための習慣なのかな。スーパーにはゴディスのための量り売りコーナーがあって、金曜の夜になると大人もそのコーナーで、ガサッと買い込んでいるの。喜んでスコップですくって袋に入れて。
子どもの頃からの習慣が大人になっても続いているというその光景を見ても、やっぱり「普通」を楽しんでいるなと感じます。
Akiko 定番を愛するんだね。日本は世代間ギャップがますます強くなっていて、最近ヒットしたドラマもまさに、親世代、子世代、孫世代で全然共感できない現実を描いていたりしていたよ。(最後は「寛容になりましょう」というメッセージがあって素敵だった)


Yukiko 娯楽が少ないというのも理由の一つなのだろうけど、クリスマスの日は午後3時に古いディズニー映画を観るというのも、こちらの人にとっては当たり前の行事。お義母さん(スウェーデン人の夫の母)が小さい頃からその習慣はあったんだって。
Akiko スウェーデンのエンタメ(テレビ)事情、気になる!


Yukiko 夏に開催される「ユーロビジョン」という歌のコンテストにスウェーデン代表として出場する人を決める「ソングコンテスト」というのも何週間かにわたって放映される番組で、それも絶大なる人気。視聴率すごいんじゃないかなぁ。
こちらの家はカーテンを掛けないから、隣の家のテレビ画面がガラス越しに見えたりするんだけど「あ、あの家も見てるな(笑)」って。投票もあって、下は3歳~上は80代、90代まで表示されるから……。
※調べによると最終週のファイナルは340万人が視聴。人口1000万人くらいのスウェーデンでは3人に1人が身いて、100万人(10人に1人)が投票したとのこと
Akiko 全世代対象の番組だという証拠だね。なんか少しうらやましくもあるなぁ。子どもの頃、見たいテレビ番組が見れずに不満に思っていたこともあるけど、無条件に家族で共有できていたあの茶の間感覚は嫌いじゃなかったから。

Yukiko テレビの話ばかりしてしまったけれど、家族を大事にしている、家族と一緒に過ごす時間というのを第一にしているのが、こちらの暮らしなのかな。
Akiko 二世帯、三世帯が同居しているところが多いの?
Yukiko 暮らしは別々だけれど、集まることが好きだし、その機会が多いね。比較的集まりやすい距離感で暮らしている家族が多いかも。もちろん、EUでヨーロッパとも行き来がしやすいから、子どもが海外に留学しているとか、デンマークで働いているという人も多いから、必ずしも家族が近くで暮らしているというわけでもないけれど。

Akiko 習慣、大きく違いますね。ゆきこさんが実際に暮らしている環境についても知りたいなぁ。
Yukiko 
家の近くに森があって、皆、よく散歩をしています。それも日本だと公園を平日に散歩しているのってリタイアした老夫婦が多いようなイメージがあるけれど、こちらでは20代30代の人がおしゃべりしながらジョギングしていたり、ウォーキングしていたり、もちろん年配の方もいるし。太陽が出ると皆、すぐに森に出てきます。雨でも雪でも自転車で通勤・通学しているし、うん、やっぱり平和だね。


Akiko ゆきこさん自身は、スウェーデンの暮らしが半年以上を過ぎたところで、気持ちの変化みたいなものはあった?
Yukiko うーん、なんだろう? 家族を大切にしているということには改めて気づかされたかなぁ。甥っ子や姪っ子はどんどん大きくなるし、親はどんどん年老いていくし、そう思うと今がかけがえのない時間だなと思う。これって、気持ちに余裕がないと気づけないことなのかもしれない。自分の実家とは物理的に距離が離れているから、よりそう感じるし、夫の実家には月に一度泊まりに行ったりしているから、その家族と過ごす時間の豊かさに改めて気づかされたかな。
日本は仕事優先、というイメージが強いけれど、こちらは断然、家族優先。
Akiko それがスウェーデンで暮らす人たちの当たり前なんだね。
Yukiko スウェーデン人にとっては当たり前すぎて、あえてそんなことを口にすることないと思う。でも、先日、森に行った時に、お父さんや弟さんがおもむろにポケットからナイフを取り出して……、ちょうどいい小枝を見つけたあと、それを削って、ソーセージを刺すスティックをつくったんです。すごく当たり前に。。私は妙に感動してしまいました。

Akiko 森との距離感も感じるいいお話!
日々の暮らしの中の「へぇー、スウェーデンってそうなんだー」もあったら教えてください。
Yukiko こちらでは、ゴミをリサイクルステーションに持って行くのね。近くにはなくて、私の場合は10分くらい歩かなきゃいけない場所にあるの。
Akiko 10分!?
Yukiko そこに紙とか缶などを歩いて持って行くの。車で持って行く人もいますよ。それはね、スウェーデンは人口が少ないから、いかに効率よく少ない労働力で社会を回していくかが大切で。だからそのために皆さん協力してね! というスタンスが基本的にあるんです。荷物の配達も家まで持ってきてもらうのではなくて、コレクトポイントというスーパーの中にある郵便局に取りに行くのが普通なの。最初こそ慣れなくて、なぜ? と思っていたけど、たしかに人が少ないからね、今ではそれが当たり前になりました。
Akiko 配送の問題は日本も直面しているけれど、どちらかというとユーザー(上から)目線で考えられたり、論じられたりしていて、受け入れ方に優しさや理解はあまりないのが現状かな。
Yukiko たしかにそこの考え方が全然違う。そもそも政府と国民の距離感みたいなところも関係しているのかもしれない。

Akiko ゆきこさんは日本にいる時から自然が大好きで、キャンプに行ったりされていたけれど、スウェーデンでの休日はどのように過ごしているの?
Yukiko 近くに大きな湖と森があるので、すぐ散歩に出かけるし、美術館めぐりをすることもあります。そうそう、こちらの人ってすれ違う時にアイコンタクトを取ることが多いなと思います。ゴミステーションでも顔を合わせればニコッとし合うし、横断歩道で止まらない車はないし。接客している人も楽しそうに働いている人が多いような。来たばかりの時はそういうことに救われるというか、心がほわっとしました。
Akiko そういう世界、好き。うらやましいなぁ。働き方の習慣は?
Yukiko 夫は午後3時に仕事を終えて、3時半には帰宅します。その代わり朝は早い。6時に家を出て、6時半から働いています。


Yukiko もっともスウェーデンらしいといえば、午前10時にFIKAがあって15分の有給休暇をとります。お昼は30分、14時にもう一回15分のFIKAがあるの。FIKAの時間は、ティールームに行って皆でコーヒーや紅茶とともにお菓子をつまむの。自分のデスクでこっそり頬張る日本とは全然違うよね。そこでは仕事の話はしないし、ボスの悪口なんてもってのほか。テレビの話やどこそこに遊びに出かけたとか、あそこのスーパーのサーモンが安かったよとか、そんな他愛もない休憩時間をこちらの人は大切にしています。
Akiko FIKAの文化、いいよねぇ。日本も職人さんの世界では10時、15時の休憩って受け継がれていることも多いかもしれませんね。でも会社でそれが有給として組み込まれていたら、今なら「FIKAハラスメント」なんて言われかねないかも!? (笑)

今回はスウェーデンの習慣をいろいろ聞くことができました。季節は冬から春。スウェーデンも雪景色から変わっていくタイミングですね。
ゆきこさん、また季節が変わる頃、ふんわりと会話のkasta boll~キャッチボールをしましょう。

Yukiko Hermanssonさん

物書き、フォトグラフィー、ボディセラピーと関わりながら、ちょっとノマドのようにゆるりと動く。

東京でカルチャー雑誌の編集者→京都とカナダのスパでタイ古式マッサージセラピスト→鎌倉でハワイアンマッサージのサロン運営→再び東京でオンラインストアのコンテンツライターに。

2023年7月にスウェーデン人の旦那さんと一緒にスウェーデンに移住。 自然の中を歩きながら写真を撮ることが好き。最近はスウェーデン語を勉強しながら、スウェーデン料理&お菓子のレシピを試す毎日を楽しむ。

スウェーデンの風とともに、北欧の紅茶とコーヒーを届けるサイト Fikahuset
2019年にスウェーデンの素敵なお茶の文化フィーカを日本で広めるべく、オンラインストア Fikahuset(フィーカフセット)をオープン。北欧のコーヒーと紅茶を販売し、売上げの一部をスウェーデンの自然保護団体に寄付している。

photo by Yukiko Hermansson
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