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Vol.16『斬』

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不思議なことに10年ごとに仕事で変化が起きる。
そろそろ何かが変わる?と感じていたタイミングで友人から関東一のパワースポットと言われる神社参拝のお誘いを受けた。

行先は秩父。秩父の三社を一日でまわるという欲張りなツアーに友人が申し込んでくれた。

まだ先と思っていたツアーの日はあっという間に来た。
夜更かしで朝が弱い私、早朝8時の集合時間だけが心配だったが、早起きは意外と大丈夫だった。
とは言え、前日に興奮したのか寝つきが悪く睡眠時間は4時間程度。寝不足状態での参加の方が不安になったが、とりあえずバスに乗っていれば目的地に運んでくれるから途中で寝てしまっても問題ないのがありがたい。

当日の昼食はお弁当というので、朝食はコンビニで買ったサンドイッチとコーヒーで済ます。
出発して1時間程度で車内の参加者に昼食のお弁当が配られる。

いったい、どのタイミングで食べたらいいのか?
昼過ぎに食べたいが、この猛暑の中エンジンを止めたバスの中にこのお弁当を置いておくのは危険すぎる……。
最初の目的地までの所要時間と道路状況を考えると、早いうちに食べた方が良さそうだ。
はじめてのバスツアーは勝手がわからない……。
サンドイッチを食べて2時間後にはお弁当を食べる羽目になったが、やはりここで食べておいて正解だった。

途中、渋滞にはまりながら、秩父の山へとバスは進んでいく。対向車とすれ違うたびにドキドキするほど狭い道を抜けてようやく到着。
人生を変えると言われる三峯神社は、今から約1900年もの昔に、日本武尊によって創建された由緒ある神社で、御祭神は、伊弉諾尊(いざなぎのみこと)と伊弉册尊(いざなみのみこと)。

駐車場から10分ほど歩いて本殿へ向かう。大きな鳥居の両脇に小さな鳥居が並んだ珍しい三ツ鳥居を一礼してくぐると、足が軽い感覚にびっくりして思わず友人と顔を見合わせたほど。身体がスッとして、空気が凛として涼やか。

滞在時間は1時間ほどなので、ゆっくりしている暇はない。まわるところが多いのだ。
手水舎で清めて本殿へ参拝し、御朱印をいただく。その後は縁結びの木、神様のお使いである大口真神(おおくちのまかみ)という狼をお祀りしている御仮屋神社、そして奥宮遥拝殿へ向かう。どこも厳かな雰囲気が漂い、気持ちが良い。

もう少しゆっくりしていたいが、最後のミッションが待っている。
鳥居の前にあるお店の軒先で売っている「けずりいちご」を食べるのだ。

早めにお弁当を食べていて良かった!
凍らせたいちごを薄くスライスして、ホイップをかけた、冷たいスイーツ。
暑い中、歩き回った身体に冷たさと甘酸っぱさが一気に染みわたった。

何かを変えたいと思った時、今までのことを変える必要がある。
自分の葛藤や迷いを断ち切るような強さが必要。
そういえば、今月初めに引いたオラクルカードから「眠りから目覚め、身支度を整え、決断し、行動をとる時」とメッセージをもらっていたのだった。

「斬」きる。きりはなす。

御朱印とともにいただいた三峯神社のお守りは「氣の御守」といって、勇気・やる気・元気がいただけるように御神木のかけらが入れられているらしい。

この先、どう変わっていくのかはまだわからないが、あとで振り返った時に「あの時」と思えてたらいい。
神様からの後押しもいただいた。迷いは断ち切ろう。
変わることを恐れず、勇気を出して前に進むことに決めた。

書・文・松杏
子供の頃から文字を書くのが好き。小学生で習っていた書道を40歳過ぎて再開。文字の美しさ、墨の表現力に魅了されている。
書と整理収納の共通点は余白とバランス。

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