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「ムチャブリ! わたしが社長になるなんて」に観る整理収納

ひつじのまなざし03
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ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。

小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
毎回一つのドラマと整理収納をリンクして語ります。

私が今回整理収納とリンクしたドラマは高畑充希さん主演の
「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて」です。

主人公の高梨雛子はカリスマ社長の秘書。ひょんなことから子会社の社長に任命されて、慣れない社長業に四苦八苦しながらも成長してゆく物語。
カリスマ社長の浅海(松田翔太)と雛子の部下の大牙(志尊淳)との恋愛模様も描かれています。(これがまた目が離せません!)
雛子の部屋もかなり気になりますが、今回は親友の知美(夏帆)の家にスポットをあてます。

第7話では知美が雛子の会社で正社員として働くことになり、
家事と仕事の両立に奮闘するというお話でした。

仕事も家事も完璧にこなしたい知美は次第に手が回らなくなり、
家族との関係もぎくしゃくしてしまいます。

知美はもともときっちりした性格で、家はいつもすっきり片付き、
手作りの果実酒?の瓶が並ぶキッチンでいつも美味しそうな食事を作り、
家計簿もしっかりつけています。

まじめで、きっちりとした性格は、仕事面でも同僚に信頼され、
やりがいを感じ始めた知美は「もっと仕事がしたい!」という思いを強くしていきます。

でもこれが黄色信号なんです。
「仕事がしたい!」が黄色信号ではないですよ(笑)

「片付けができない」と悩んでいらっしゃる方の中には
この知美ちゃんタイプの方が結構いらっしゃいます。
つまり、まじめで、手を抜けないタイプ。

「こうでなければならない」
と思い詰めるタイプの方も多いです。

知美は仕事も家事も完璧にしたいので、チェックリスト片手に
次から次へと休む間もなくタスクをこなしてゆきます。

チェックリストには
消しても消しても「やらなければならない事」が減りません

ご主人も
「僕も手伝うよ」と言ってくれて、手伝う気はあるようですが、
知美曰く
・洗ったお皿は汚れがちゃんと落ちていない
・言ったことしかやってくれない
といった不満が満ち満ちてきます。(それも最初は口に出せないのだけれど)

いつの間にか、笑顔も消えて、
子供の怪我がきっかけでご主人からは
「仕事変えたら?」なんて言葉も飛び出し、
とうとう黄色信号は赤信号に!

家族を大切に思う知美は
「私が仕事をしなければ……」とやめる決断をするのですが……。

ちょっと待った! 知美! (結局雛子に止められて辞めませんが)

仕事を辞める事は表面的には問題解決になるかもしれませんが、
まだ、諦めてほしくないなと思うんです。

ここで是非とも思考とタスクを「整理」してほしい!
まず、自分にとって何より大切なものは「家族」だっていう事は知美も分かっています。
でもそれはご主人もお子さんにとっても同じで、
という事は
「ママの幸せ」は二人にとって大切な事のはず。
「仕事楽しい!やりたい!」と知美は願っています。
それを応援したい気持ちはご主人やお子さんにもきっとあるはずです。

黄色信号が灯った時、つまり
知美が「もっと仕事がしたい!」と思った時は
その願いをかなえるために暮らしのリズムや仕組みを
見直すタイミングだったってことなのです。

仕事をフルでしながら、今まで同様の家事をこなすことが難しいという事は
火を見るよりも明らかです。(1日は24時間しかありませんし)
ですから、「何とかなる」「私さえ頑張れば」とか
「主人も協力するって言ってくれてるから」
といった漠然としたものではなくて
具体的に
「誰が」「何を」「いつ」責任をもってやるのか
を最低限決めておくことをお勧めしたいです。
思考とタスクの整理はモノの整理と同じで「全部出し」が外せません!
家族みんなが抱えている日々の仕事を全部出して、
皆のしたい事、そして暮らしを回すためにしなければならないもろもろの家事を得意、不得意を考慮しながら振り分けると良いとます。

できれば、今までのような
「丁寧な家事」は一旦手放し、モノも減らすことをお勧めしたいですね。
モノを減らす=片付けるモノが減る
ので、ぐっとハードルは下がります。
「やらなければならない事」もできるだけ減らしましょう。
トイレットペーパーやお米は定期で届くようにしたり、食洗器を導入してみたり、
家計簿はアプリを活用するなど自分が使いやすい新たな方法を取り込んでも良いですね。

そして、知美の家事能力の高さを家事初心者の二人に求めるのはちょっと難しいので
試行錯誤しながら徐々にクオリティーが上がっていけばラッキーという位のスタンスで
取り組めればよいのかなと思います。

物語は雛子が「みんなでカバーしあいながらやってみよう」という提案で前向きに終わりました。がんばれ知美! 家族できっと協力し合える !

「できない事」ではなくて「できる事」に光を当てる雛子の発想は
いつもステキだなと思います。
雛子自身のお部屋はかなり散らかっているので、こちらの掘り下げもいつかしてみたいと思います。散らかってるけど居心地よさそうって思うのは私だけ?(笑)

ものが沢山ごちゃっとあっても楽しい空間。それはきっと一つ一つが大事に扱われているから。雛子のお部屋はどうかな?
文・みのわ香波
ひつじPlanning主催 整理収納アドバイザー。
ドラマを観る時は「ながら観」はせず、できれば一人でじっくり派。
登場人物の観察からの妄想がルーティン。
ドラマは「暮らしを切り取ったもの」、整理収納は「暮らしそのもの」
「映画に観る整理収納」,「ドラマに観る整理収納」(ブログ専用ver)はブログ「ひまづくり日記」でゆるっと掲載中。