ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。
小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
そんな私が毎回一つのドラマと整理収納をリンクして語ります。
私が今回整理収納とリンクしたドラマは
NHK 夜ドラ 比嘉愛未さん主演の「作りたい女と食べたい女」です。
人気漫画「作りたい女と食べたい女」(つくたべ)*1が原作のドラマです。
漫画は未読ですが、予告を見て美味しそうなごはんが次々と登場するのと
今回のドラマで俳優デビューという西野恵未さんに興味を持ち、視聴開始しました。
料理好きな野本さん(比嘉愛未)は派遣社員で一人暮らし。
料理を SNS にアップするのが日課で、それを楽しみにしているフォロワーがいるほどの腕前です。
野本さんは本当はもっと大量の食事を作りたいのですが、小食な為それが叶いません。
ところが、ストレスがたまると知らず知らずに大量の食事を作ってしまいます。
そんな時に同じマンションの春日さん(西野恵未)に出会います。
大食漢の春日さんとの出会いから、生活や考え方でお互いに影響を受けてゆく二人。
今後の二人の関係はどうなってゆくのでしょうか?
この物語で、整理収納アドバイザー的に面白いのは、二人が同じマンション在住ということで、「間取りが同じ」という点です。
同じアングルからの映像もあり、それぞれがどんなものを選び、どんな風に置いているのかを見比べることができます。
そして二人ともかなり高身長(約 170 ㎝?)という事で、高身長あるあるも髄所に見受け
られます。(因みにみのわも 170 ㎝)
主に映るのがキッチンなのでここを掘り下げてみましょう。
野本さんはさすが料理好きということで調理器具が多いようです。
シンクの上のオープンの棚上にもお鍋や食器が置かれています。
また、食器棚の上にも電気式のお鍋らしきものやパスタの入ったケースなどが見られます。
この高さにものを乗せて「便利!」と思えるのは女性では限られた人でしょう
(高身長あるある)
春日さん宅では冷蔵庫が野本さんより大型で背が高いですが、この上にも大きな瓶の中にパ
スタらしきものが見えます。
他にもワゴンに置いているものを見ると、缶詰や大袋の食糧があり、割とすぐにたくさん食べられることを重視したラインナップのようです。
冷蔵庫にはスーパーのチラシが貼ってあるところを見ると食費がかかるのでお買い得品をチ
ェックしている模様ですし、デリバリーのメニュー表も貼ってあるので、時々利用することが想像できます。
大型の冷蔵庫の中には何が入っているのか?想像してみましたが、もしかしたら「お米」かもしれません。
今までの放送回を見たところ、好き嫌いはない春日さんですが、特にお米は切らすことはなさそうです。お米ストッカーらしきものが見当たりませんし、鮮度を保つためにも冷蔵庫保存をしているのかもしれません。
ある程度の量のお米をストックするためにもこの大きさなのでは?と推察してみました。
一方、野本さんは、料理をよくする割には冷蔵庫は小型を使用しています。
驚いたのは4話で登場する「大きなかぼちゃ丸ごとプリン」を冷蔵庫にまるっと余裕で収めることができたことです。
急に作ったかぼちゃプリン(大鍋くらいの大きさがあります)をいつでも冷やすことができるようなスッキリ収納になっているという事ですね。
野本さんは普段から持っている食材をしっかり把握して無駄にせず使い切っていそうです。
ああ、それにしてもあのかぼちゃプリンは本当に美味しそうでした。
さて、1 つ気になる場所はコンロ周りです。
調味料や油などがコンロを取り囲むように置いてある野本さんのキッチン。
火を扱う場所に油を出しておくのは危険もあり、お勧めできません。
特にコンロの奥に置く場合、火のついたフライパンの上などから取るという動作は危険です。
また、お掃除の面からもコンロ周りは油を含んだ空気でべたべたしやすいので調味料の瓶も
汚れやすく、掃除が大変です。
では、どこに置くのか。
整理収納の考え方では「ものは使う場所の近くに収納する」のがベストです。
そう考えるとコンロ下の収納に収められるのが良いと思うのですが、4 話までにコンロ下収納が映らないので収納できるのか確認できません。
まったくもって大きなお世話ですが、できればコンロ周りは何も置かず、スッキリさせておく事をお勧めしたいなと思いながら見ています。
今後の展開で一番気になるのは野本さんのキッチンの変化です。
大食漢で爆盛り料理もぺろりと平らげてくれる春日さんと出会い、野本さんは次々と大量の
料理をするようになりました。
餃子パーティーを開くときには大きなホットプレートをネットでポチっていました。
あのプレートはどこにしまわれたのか気になりますし、今後は食材を買う量も保存する量も明らかに増えるでしょう。
という事は、もしかしたら野本さんの家の冷蔵庫も大型になったり、大皿や大鍋なども増えていったりして!
と、ストーリーと全く関係ない所で一人盛り上がっております。
春日さん役の西野恵未さんはもともとはキーボーディストだそうで、ドラマ初出演。
この役作りのために体重も増やしたそうです。
その食べっぷりは本当に見事で気持ち良いですし、朴訥としたしゃべり方は不器用そうな
春日さんのイメージにぴったりです。
食を真ん中にして関わる事で変化してゆく二人。
食事はただ栄養を摂るだけではなくて、「誰とどんな風に食べるか」が大事なんだな
と思い出させてくれるドラマです。
*1: 「作りたい女と食べたい女」(つくたべ)はゆざきさかおみさん原作。
KADOKAWA のウェブコミック配信サイト「ComicWalker」内レーベル。