ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。
小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからはそのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
今回取り上げたドラマは柿澤勇人さん主演の「終のひと」 です。
嗣江宗助(柿澤勇人)は余命わずかな元刑事の葬儀屋だ。 物語は嗣江がエリートサラリー
マン梵孝太郎(西山潤)の母の葬儀を執り行い二人が出会うことから始まる。
仕事に忙殺されて行き詰まっていた梵は嗣江の仕事ぶりを見て、嗣江の葬儀会社に転職す
る。破天荒に見えて一つ一つの葬儀に誠実に見き合う嗣江とまじめでピュアな梵の師弟関係
と現代社会の様々な葬儀現場に二人がどう向き合ってゆくのかが見どころだ。
葬儀は十人十色
私事ですが、儀叔母の葬儀を執り行うまで葬儀屋さんとの接点がありませんでした。
当時様々な事情で儀叔母の葬儀は私が取り仕切ることとなったのですが、まさに右も左もわ
からない状況でした。亡くなってすぐに手配しなければならないことや決めなければならないことがたくさんあり、とても心細かったことを思い出します。その時にとても親身になってくださったのが病院から紹介された年配の葬儀屋さんで、今やるべきこと、今後やらなければならないことをとても丁寧に教えてくださいました。
無事葬儀が終わった時にはその方から「よく頑張りましたね」とねぎらっていただき、心からほっとしたものです。
この年になるまでたくさんの葬儀に参列してきましたが、今思い返しても様々な葬儀がありました。社葬のように大きなものから、個人の思い出が溢れる手作りの葬儀まで、まさに十人十色でした。
今回ドラマで初めて聞いたのは「DIY葬」です。遺体の管理をはじめ、出来るだけ身内で手配するため費用が抑えられるそうです。この回は結局遺族の方だけではうまくいかず、嗣江たちが途中から介入することになるのですが、ここまで多様化しているのには驚きました。
気持ちに寄り添うこと
劇中で遺族の嘆きに自分も涙してしまう梵に対して嗣江が「葬儀屋のやることは遺族の気持ちになることじゃない、遺族の気持ちに寄り添うことだ」という場面があります。
私は葬儀は亡くなった人をお見送りするための儀式で、そのサポートをしてくれるのが葬儀屋さんの仕事ととらえていたのですが、なるほど悲しみに暮れる遺族の気持ちに寄り添いながら葬儀をつつがなく執り行うことで、ご遺族がその死を受け入れてゆけるという大切な側面もあるのだなと改めて思いました。
嗣江の仕事ぶりは、ご遺族が何を望み、どうすれば個人の死を受け入れ、次ヘ進めるのかが常に考えられていて、まさにプロの仕事です。
これは私の整理収納アドバイザーという仕事でもとても参考になることです。
お客様の気持ちに寄り添い、現状を受け入れて、次へと進めるようにサポートすることは、その経験自体がとても大切な儀式のようだと感じました。一連の儀式を経験した先に新しい希望が生まれることが大切で、そこに意義があると思っています。
ドラマでは嗣江の病状が少しずつ悪化してきています。
柿澤さんの嗣江さんはとても魅力的なのでパート2を観たいですが、ストーリー的に難しいかもしれません。ですから、ご興味のある方はお早めにチェックしてくださいね!
文・みのわ香波

