Tea and・・・ PR

右京さんを真似てみる?

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暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。

好きなのは紅茶を愉しむしあわせな時間と空間。
一人の時もあれば、大切な誰かと一緒の時も。自宅をはじめ居心地の良い場所でのTeatime。
私の人生の中で、紅茶と紐づく記憶は、いつもしあわせと結びついています。
暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。

紅茶にまつわるあれこれを綴ります。
どうぞ紅茶を片手にお付き合いください。

《Tea and・・・ 右京さんを真似てみる?》

お湯が沸くまで、10分ちょっと。
お湯が沸く音って、結構楽しい。

最初はシュシュッと。
だんだんとポコポコいいだして、
ついにはボコッと。
その後はボコボコシュンシュンと大きな音がしてきます。

紅茶を淹れるのに最適な温度は95度から98度。
理由は100度になって、ボコボコ湧き出してしまうと、お湯の中の酸素がなくなってしまうから。

最初の頃は、律儀に温度計で測ってみたりもしましたが、今ではわが家のケトルの音で、判断できるようになりました。

耳を澄まして、音の変化を愉しんでみる。
ボコッと500円玉くらいの泡がはじけ、大きな泡が次々に生まれるタイミングがちょうど98度くらい。
茶葉を入れ、用意しておいたティーポットにお湯を注ぎます。
少し高い位置から狙いを定めて。

フォームはあれと似ています。テレビ朝日・刑事ドラマ「相棒」杉下右京さんの紅茶シーン定番スタイル。
ただ、あちらはティーポットからティーカップ。
今回はケトルのお湯をティーポットに。(注ぎ始めから徐々にケトルの高さを上げていくと上手くできます。)
こうすることで、お湯に酸素が含まれて、茶葉のエキスを美味しく抽出することができるのです。
上手くいくと、最初は上の方に茶葉が浮いてきます。
次第に沈んだり浮いてきたりと茶葉がぐるぐるポットの中でダンスをはじめます。
紅茶用語でよく言われる《ジャンピング》状態。

待つこと3分から5分。
いい香りが漂ってきて
ゆっくりと茶葉がひらき美味しい紅茶の出来上がり。

右京さんの紅茶シーンは、高い位置からカップに紅茶を注ぐことで飲みやすい温度に下げているのかな? と私なりに理由を考えてみました。
小さなティーカップに高い位置から注ぐのは難易度高く、紅茶が周囲に飛び散るので私にはできませんが、さすが右京さん! カッコいい!!
(ただ、あくまでもドラマ。真似するのは危険なので、ご注意を!)
ティーポットにお湯を注ぐ方はそこまで難しくはありませんが、やはり熱湯を扱うので、くれぐれも火傷に注意してくださいね。

紅茶を美味しく入れるコツはいくつかありますが、お湯の温度とお湯に含まれる酸素の量は結構重要なポイント。
温度が低いと紅茶のうまみが抽出されず、沸騰しすぎると酸素が無くなり、茶葉がすべて沈んでしまうので、これまた紅茶のうまみ成分が抽出されません。

ケトルでお湯を沸かす場合と電気ポットのお湯を使う場合、それぞれちょっとだけ心配りをすることで、美味しい紅茶が淹れられます。

まずは新鮮な酸素を含む水を使うこと。
蛇口から水を勢いよく注ぎ入れ、さらに酸素を含ませます。
(もし、ペットボトルの水であれば、1/3くらい水を出して、キャップを締めてシェイクシェイク!!酸素を水に溶かします。)

ケトルの場合は沸騰直前、ふたを開けて観察。泡がボコッと500円玉くらいのサイズで浮かんだら火からおろす。

電気ポットの場合は98度に設定できればOK!
できなければちょっと大変ですが、沸騰直前に止めてみる(笑)
タイミングを掴みやすいため、私はケトルを愛用しています。

と、ここまで読んでくださった方は、電気ポットの保温のお湯や、沸かしなおしのお湯で紅茶を淹れてもあまりおいしくないことにお気づきですね。
理由はどちらも完全に酸素が抜けている状態だから。

めんどうくさいかもしれないけれど、基本を大切にできる心のゆとりは
美味しい紅茶を味わえる一番のコツかもしれません。
感覚がつかめてくると、それほどめんどうではなくなります。

美味しい紅茶のためならば、時間と手間をかけてみようと思えた方は、ぜひケトルや電気ポットのそばでお湯が沸くのを見守っていてくださいね。
紅茶を淹れる時間は、五感を研ぎ澄まし、音の変化や香りを楽しみ、感性を磨く素敵な時間。日々の小さなしあわせに気づく時間にしてみませんか。
美味しくできた一杯の紅茶があなたのこころを満たしてくれます。

忙しすぎて、ちょっと疲れているときこそ、あえてゆっくり紅茶をいれることで、自分のペース、心のゆとりを取り戻してくださいね。

次回は12月 身体もこころも温まるスパイスティーについてお話しようと思います。

文・イノチカ
ライフイメージコンサルタント・ 整理収納アドバイザー・紅茶コーディネーター。
紅茶好き。でも、どんな暮らしをしたいのかを模索する中、理想の暮らしを手に入れるためのゆとりを創り出す整理収納と出会い、本当に好きなのは紅茶を愉しむ時間と空間だと気づく。私にとってTeatimeは小さなしあわせを感じ、人生の大切なことに気づかせてくれるゆとりの時間。今日も紅茶を片手にしあわせなひと時を過ごしている。