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薔薇のイミ

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

今、我が家には、赤いバラの花がたくさんある。
誕生日の前日にもらったからだ。

誕生日当日は帰りが遅くなるからと、前日に夫が買ってきてプレゼントしてくれた。
ケーキは予想していたけれど、バラの花は予想外だった。
しかも赤いバラ。真っ赤なバラ。

渡された赤いバラの花束はものすごーく重かった。
見ると一本一本の茎がとても太く、立派なバラなのだ。
今月から健康のために駅から徒歩で通勤している夫は、この重いバラの花束が入った袋と
ケーキの箱を入れた袋を歩いて持って帰ってきてくれたらしい。

バラの花は13本あった。
ん? 13本?

たずねると「数えでね」と言った。
数えで? ん?
「出会ってからね、数えでね」

とにもかくにもありがとう!が頭につくものの、
数えで13というのがどうにもハテナだった。

そもそも数えって年齢の数え方で、生まれた年も入れて満何歳という数え方の際に使われるのでは?
私の年齢はもちろん12歳でも13歳でもない。
2010年に出会ってから12年の月日が経過した。
で、なぜか2010年から数えてしまったらしい。
それで13本。

それでもなんでも、こんな立派なバラの花をたくさん……。
我が家には相変わらず、どっしりとしたフラワーベースがないので、
1~2本ずつ1輪挿しに水切りして飾った。
ダイニングテーブルに、仕事部屋に、サイドボードに。

「ところでさ、13本ってどういう意味があるの?」と私がふたたび聞くと
「それは聞かないでー!」と速攻で返事が来た。

以前、バラは色はもちろん本数によっても花言葉がいろいろあるなんていう話題を
テレビの情報番組か何かで見たことがあったからだ。
例えば、バラ1本で「あなたしかいない」とか、3本で「愛しています」とからしい。
私よりベタなことが大好きな夫なら、それも調べているのかもと思い聞いたのだ。

「それは聞かないでー! あとで気づいて失敗したなぁと思ったから」
失敗と言われるとあまりいい気がしないけど、ありがとう!には変わりがないから
むしろその意味(花言葉)が知りたい。

13本のバラは「永遠の友情」なのだそう。

「いいじゃん、永遠の友情」

それから2~3日は、メッセージのやりとりで用件の最後や、茶化したやりとりの時に
「永遠の友より」とか書いたり、書かれたり。

僕たち出会って●年だよ、数えでね。
これ、この先きっと……いや、流行ることはないだろう。