日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
ちょっと自分が書いたものを振り返ったら、ネイルの記事を3つも書いていた。
季節やトピックと関連深いので、書きたくなるのだ。
よく友人と付け替えたネイルの写真を送り合っている。
どうしてそれにしたのかの理由も添える。
仕事の絡みで少し地味目にした月もあれば、季節に合わせてこんなイメージにしたと紹介し合う。そして褒め合う。具体的に。
ノープランで出かけた日は、店に入ってからサンプルを見て考える。
その日なぜか気になる色がある。
気になるデザインがある。
でもサンプル丸ごと全部それがいい! にはならないので、
気になる色やトピックに合わせて決めていくのだ。
ブルーでもグレーがかっていたり、シアー感があったり、ラメが入っていたりで、
見れば見るほど迷うのに、結局いいところに落ち着くのが最高に楽しい。
モノづくりの工程に似ているし、編集作業にも通じているような。
今日のポイントはシェルだ。
白系と青系のシェルをパキパキッと細かく折りながら、爪に乗せ、間にシルバーの箔が置かれた。
その工程を目で追いながら、少し不安というか不満というか、残念な気持ちになっていた。
「思ったよりなんか、ゴツいかも……」
これは心の声。5本中の1本だし、まあ、夏だし、海にもプールにももちろん行かないけど、だからこそ指先1本くらいちょっと派手でもいいかもしれないしな。
言えない人なのではなく、自分で納得させるタイプが出た。
しばらくして、そのシェルでぎっちりしたゴツめの爪に、クリアジェルが塗られた。
すると、どうしたことか!
一気に滑らかさと艶やかさときらめきが加わった。
思わず「ワーオ、すごい!」みたいな感嘆の声が出た。
コーティングされたことで、ゴツゴツ感は一切なくなり、みずみずしくなったと喜びの声を
今度は表に出した。
実は担当のネイリストさんは、私の心の声が聞こえていた。
というか、不安そうに思っているような気配は察知していたようだ。
でも仕上がりがこうなることは誰よりわかっていたはずかだから、
あえて途中では確認を入れなかったのだろう。
なんというプロフェッショナル。
説明すればいいってものでもないんだな。
やっぱりこれ、エンタメだわと一人でニヤつく。
「なんか一気にリトルマーメイド感出た感じ」
「アリエル感出ちゃいましたね」
なんて言い合って、今年のサマーレジャーを一つクリアーしたみたいな気になった。
……と、流れで市民プールの話にもなり、小学生の頃に通っていた地元の市民プールの
配置から脱衣所の足元まで、互いに鮮明に覚えていたので、そこでまたひと盛り上がりした。今はもうない市民プール。
(ネイリストさんとは幼い頃住んでいた場所が実は近かったので、世代は違うが通った市民プールは一緒だった)
気づけば今年のサマーレジャーの2つ目をクリアーしたみたいな気になった。
暑かったな、夏……。
いや、あれ? これからが本番だっけ?