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理由あって週イチ義母宅 外伝

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

理由あって週イチ義母宅、外伝。
理由あって週イチ義母宅に通っているのは私だけじゃない。
義母の息子、つまり私の夫も毎週私と違う曜日に通っている。

自分の親なのだから当たり前? いや、決してそんなことはない。
毎日職場に通い、休みの日には実家に行く。
男性が実家に帰ると、たまに力仕事を頼まれるくらいなもので、たいていは何もせず
妻の目も気にせず、のんびり羽根を伸ばせる……このパターンが多いのではないだろうか。
(若干思考が昭和で止まっている気もするが)

しかし、そうも言ってはいられない状況の人もいる。
ストック品を買い出しに行き、昼食を一緒に食べ、コインランドリーに行ったり、
夕飯を一緒に食べ、服薬管理も排泄のサポートだってある。

夫が当たり前のように頑張るのは、私が週イチで通っているのだからというのもあるのかもしれない。
でもそれなら私が夫を間接的に追い詰めているのかもしれないと思ったりもするし、
疲れて事故を起こしたり、倒れられてもいけないので、
無理をさせすぎないようにするのも、私が気にするところだ。

先日こんなことがあった。
私が義母宅に行き、帰宅した日のこと。
「薬、作らなきゃね」と夫に言った。

病院で処方されている薬は、私たちが一日3回分をそれぞれ小袋に分けて、日付を書いて義母の手の届かない場所に収納している。
それをヘルパーさんが毎朝出してくれるのだ。

単純作業はキライではない。日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。 不定期で開催されるわが家での薬詰め大会。 無言で集中して作るのは、数や配分を間違えないため。...

この薬小分け作業は基本的に一度に2週間分を作り、夫が補充する流れになっている。
2週間はあっという間にやってくる。

「薬、作らなきゃね」と言った私に夫は、
「いや、来週分まであるよ、作ったよ」と答えた。

そうだっけ? 私はひたすら小分けし、日付の記入は夫が担当していたから、そこのところの記憶が曖昧だった。
でも、BOXがもう少なくなっていた気がしたけどなぁ。
気になって何度かこの話をしても夫は、「大丈夫」「作った」と繰り返す。
義母宅に出かける当日も
「一応、1週間分だけ日付入れずに持っていく?」などと提案してみたが、
「大丈夫」とやはり繰り返すので、私もそれじゃあいいか、となった。
基本的に夫は慎重派なので、私は自分より夫を信じる、こういう場合は。

私は私用で外出、夫は実家のその日。
出先からLINEが入った。

「薬なかった」
なんとさびしい5文字だろう。

結局、夫はその日、夜に帰宅して薬を準備し、車で実家に引き返し、そして遅くに帰ってきた。

「だから言ったじゃん!」となるかといえば、そうはならなかった。
私がもっときっぱり確認出来ていればよかった。
念のための薬を強引にでも持たせればよかった。など、
思うことはいろいろある。

自宅に引き返した夫から写真付きでLINEが届いた。
「袋だけ書いてあって詰めるの忘れたようだ。気を利かせたつもりでなんとやらってやつだ」
そう、次の薬詰めのために、先んじて袋を作っていたというのだ。
だから日付を書いた記憶はある意味正しかったということ。

「これでどちらの記憶力も半分あっていたということだね」
そう返信して、これはクリッセイに書かせてもらうかもよ、とその場で了承も得た(笑)。

きっともっと負担のないやり方がある。
もっと効率のいい方法とか、そもそも袋詰めしなくて済む方法はないの? とかも
あるかもしれない。
探りつつ、考えつつ、でもこうしてシェアしていくことに価値も見出せる気がしている。
これもまた今日現在の本当の話。