Tea and・・・ PR

風の和紅茶・はじめての茶摘み②

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暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。

好きなのは紅茶を愉しむしあわせな時間と空間。
一人の時もあれば、大切な誰かと一緒の時も。自宅をはじめ居心地の良い場所でのTeatime。
私の人生の中で、紅茶と紐づく記憶は、いつもしあわせと結びついています。
暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。

紅茶にまつわるあれこれを綴ります。
どうぞ紅茶を片手にお付き合いください。

《Tea and・・・風の和紅茶・はじめての茶摘み②》

梅雨明けと同時にセミの鳴き声が聞こえてきて、いよいよ夏!
今年はどんな楽しい夏になるのかと想いを巡らせています。

前回の茶摘みのつづき、紅茶になるまでをお話しますね。

風の和紅茶・はじめての茶摘み①イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。第10回は、イノチカさんがはじめての茶摘み体験、紅茶づくり体験をした様子が綴られています。茶葉の香りがしてくるようなリポートを。...

心踊らせながら里山での茶摘みを初体験し、ざるいっぱいに手作業で摘んだ茶葉を持って近くの古民家に向かいました。
新聞紙より大きな浅い竹ざるに広げた茶葉は、一枚一枚が緑色に輝いています。
触ると柔らかく、ちょっぴり冷たい。

お昼ご飯を食べた後、いよいよ紅茶づくりがスタートです。
広い屋内は風が吹き抜け、ひんやりと涼やかでとても心地いい空間でした。
思わずお昼寝したら最高だろうな~と思ったのは私だけではなかったはず(笑)。

紅茶生産の工程の初めは摘んだ茶葉を広げ、水分を飛ばしでしんなりさせる「萎凋」(いちょう)という工程です。時間が必要なので、今回は事前に摘んであった茶葉を使うことになりました。

次に「揉捻」(じゅうねん)という作業に入ります。
茶葉を酸化発酵させて出来るのが紅茶。
そのために「引きちぎって揉む」揉捻という工程がとても大切です。
酸化発酵はリンゴを切ると空気に触れたところが茶色くなるあれです。

茶葉をモミモミ、ヨリヨリしながら手のひらで、ザルに押し付けたりしながら汁を出します。
ヨモギを揉んで汁を出し、すり傷のできたところに充てて止血をした経験、ありませんか?ふと、私はこのことを思い出しました。

時間がたつにつれ、茶葉がしっとりまとまり、だんだん茶葉の色が黒ずんできます。
手のひらに感じる茶葉のしっとりとした触感やむんとした青くさい香りに包まれて、自然のエネルギーを体中で感じ癒されます。

頃合いをみて、ストップし、3時間~半日ほど酸化発酵する時間をおいて、熱を加え発酵を止め、乾燥させたら紅茶の出来上がり。
この発酵の工程がその日の気温や湿度、茶葉の質などで微妙に違いがでて、紅茶の品質に大きく影響されるので、同じ工程で作っても完全に同じ紅茶はできない。これもまた紅茶の魅力です。

揉捻まで終えて、続きは自宅で行いました。
発酵時間もよくわからないので、だいたいの目安を伺い、直観で!
まさに手作りならではの醍醐味です。

熱を加えるのはわが家の土鍋。発酵した茶葉を入れ、乾煎りしました。
茶葉に熱が入り始めたころ、なんとも言えない紅茶の良い香りに家じゅうが包まれてうっとり。
しっかりと乾燥させて、手作り和紅茶が出来上がりました。

実は1か月ほど熟成させるとより美味しい紅茶になると伺ったので、この日はがまん。
光を通さない紅茶缶に入れて冷暗所に保管。はじめて飲んだ手作り和紅茶は、思ったより上手にできていました。
なんといっても自分で作った初めての紅茶。
少しダージリンに似た優しいグリニッシュな香りとしっかりとした紅茶らしい味わいも出ていて愛おしい。
(※グリニッシュとは紅茶の香りを表現する言い回しで、爽やかな草原や若々しい緑をイメージする香りによく使われる。)
世界に一つだけの紅茶を作る経験ができて、本当にしあわせでした。

お手元に茶葉があれば、またはこの次、茶葉をお求めになることがあれば、その茶葉がどのようなところで育ち、どんな工程を経て今ここにあるのか…ひと時想いを巡らせてみませんか?
同じ味は二度とないかも知れないと思うと、より味わい深く美味しくいただけることでしょう。

そろそろ紅茶のおかわりはいかがですか?
次回は、美味しいアイスティーの作り方についてお話ししようと思います。

 

文・イノチカ

ライフイメージコンサルタント・ 整理収納アドバイザー・紅茶コーディネーター。
紅茶好き。でも、どんな暮らしをしたいのかを模索する中、理想の暮らしを手に入れるためのゆとりを創り出す整理収納と出会い、本当に好きなのは紅茶を愉しむ時間と空間だと気づく。私にとってTeatimeは小さなしあわせを感じ、人生の大切なことに気づかせてくれるゆとりの時間。今日も紅茶を片手にしあわせなひと時を過ごしている。