Tea and・・・ PR

風の和紅茶・はじめての茶摘み①

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。

好きなのは紅茶を愉しむしあわせな時間と空間。
一人の時もあれば、大切な誰かと一緒の時も。自宅をはじめ居心地の良い場所でのTeatime。
私の人生の中で、紅茶と紐づく記憶は、いつもしあわせと結びついています。
暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。

紅茶にまつわるあれこれを綴ります。
どうぞ紅茶を片手にお付き合いください。

《Tea and・・・風の和紅茶・はじめての茶摘み①》

紅茶に魅了されて早20年以上が過ぎていますが、実際の茶畑に行ったことはありませんでした。
美味しく淹れることや、茶葉の種類、味など深く知れば知るほど、どんな環境で作られているのか、また、どのように育っているのか興味は尽きません。
「紅茶は農産物」師匠の言葉が今も聞こえてきます。

スリランカに行きたいと思っていた矢先のコロナ……。
憧れの茶畑への道のりは簡単ではありませんでした。

しかし今年5月、思いもよらないお誘いを頂きました。
「茶摘みの手伝いに行くのだけれど一緒にどう?」
以前あるイベントで、紅茶を淹れるお手伝いをしていた時に、知り合った方から声をかけていただき、
びっくりするやら嬉しいやら、ふたつ返事で参加してきました。
夏も近づく八十八夜。まさか、日本で紅茶の茶摘みを経験できるなんて思ってもみませんでした。

紅茶も緑茶も同じ茶の木で、発酵させるか、発酵させないかの違いで、お茶の種類が変わります。
日本の茶の木はほとんどが緑茶になりますが、最近は発酵させて紅茶に加工し、和紅茶として販売しているところも出てきて、結構人気もあるようです。

今回私が伺ったのは、山梨県大月市にある茶畑。
こちらでは、「風の和紅茶」・「風の番茶」を生産販売しています。小さな茶畑で、機械化はされておらず、大変稀少な紅茶です。
今回私に声をかけてくれた方が「風の和紅茶」を紹介してくださり、最初にいただいた時、あまりの香りの良さと美味しさで、驚いたことを覚えています。
なんというか、浄化されるようなエネルギーを感じました。
茶畑を訪れるとどうやら栽培方法に秘密があることがわかりました。

一般的に、チャノキ(カメリアシネンシス)は常緑の低木 または小高木なので、本来は7~10mほどの高さになりますが、茶の生産のために栽培するときは低木仕立てで、低く刈り込まれています。
なので、一般的な茶畑は腰くらいの高さで、綺麗に剪定され枝も密集しています。
それに比べて、こちらの茶畑では、想像以上に茶の木が自由に大きく伸び伸びと成長していたのです。

こちらの茶畑を管理されている方にお話を伺うと、【大地の再生】の取り組みの一環で、所有者から託されて、茶の木を栽培されているとのことでした。

「草刈りや樹木の剪定は、風や光を程よく遮り、通すように行います。刈りすぎず・伐りすぎず。風が揺らす部分を刈るので、「大地の再生」ではこれを風の草刈り、風の剪定、と呼んでいます。」

なるほど、だから、茶の木が自由で生き生きと輝いて見えたのだと納得しました。
人も植物も自由にすくすく育つことができる環境は嬉しいですね。
農薬も必要なく、のびのびと根っこと枝葉を伸ばし、太陽の光、自然のエネルギーをたっぷりと吸い込んで育った茶葉は一枚一枚が艶やかで、エネルギーに満ち溢れ、輝いていました。

摘む時は、一芯二葉(とがった新芽とその下の2枚の葉っぱのみ)を手摘みすることで、また、次のマザーリーフ(三番目の葉っぱ)から新芽が出てくる。知識では知っていたのですが、実際に、一芯二葉を探しながら、プチプチ摘む経験は本当に貴重で、ワクワクしました。
スリランカの山岳地帯の茶園では今も手摘みのようですが、最近の日本では少なくなった光景かも知れませんね。
帽子の下に、日除けの麻布をかぶり、みんなでおしゃべりしながら、楽しく茶摘み。
時おり通り抜けるそよ風と光を感じながら、茶の木の畝の間を行ったり来たり。
指先がほんのり緑色に染まり、茶葉の香りに包まれる、夢のような時間でした。
夢中で摘み取った茶葉を集め、思わず両手ですくって香りを嗅いで深呼吸。
「あ~しあわせ~~ありがとう」と思わずつぶやいていました。

休憩の時に教えていただいたのは、軽く揉んだ生の若茶葉を水の入った水筒にいれ、そのまましばらく置いておくこと。すると、なんとも言えない美味しい水出し生茶が出来上がりました。
無農薬だからこそ安心していただけるのもありがたいことです。

茶摘みをしながら美味しい生茶で水分補給。
茶葉に囲まれて自然のエネルギーを感じながら過ごすひと時は、なんて贅沢なのでしょう。

さて、お昼ごはんの後からは、いよいよ紅茶に加工するための作業に入ります。

ここで一息、そろそろ紅茶のおかわりはいかがでしょう?
つづきは次回、手作業の和紅茶作りについてお話ししようと思います。

 

文・イノチカ

ライフイメージコンサルタント・ 整理収納アドバイザー・紅茶コーディネーター。
紅茶好き。でも、どんな暮らしをしたいのかを模索する中、理想の暮らしを手に入れるためのゆとりを創り出す整理収納と出会い、本当に好きなのは紅茶を愉しむ時間と空間だと気づく。私にとってTeatimeは小さなしあわせを感じ、人生の大切なことに気づかせてくれるゆとりの時間。今日も紅茶を片手にしあわせなひと時を過ごしている。