暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。
好きなのは紅茶を愉しむしあわせな時間と空間。
一人の時もあれば、大切な誰かと一緒の時も。自宅をはじめ居心地の良い場所でのTeatime。
私の人生の中で、紅茶と紐づく記憶は、いつもしあわせと結びついています。
暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。
紅茶にまつわるあれこれを綴ります。
どうぞ紅茶を片手にお付き合いください。
《Tea and・・・フルーツの香りに包まれて》
今年の夏は記録的な猛暑日がつづき、夏が大好きな私も流石にもう許して…といった気持ちになりました。ようやく少し秋の気配を感じるようになりましたね。
そして、秋と言えば食欲の秋。
美味しいフルーツや野菜、とにかく旬の食べ物が充実しています。
蒸すだけ、焼くだけといったシンプルな料理でも素材の良さを味わえる
秋の味覚が並ぶ食卓は、とても楽しくわくわくします。
食後のデザートに梨やブドウ、柿、リンゴにみかんといったおなじみの果物のほか、
ラフランスやいちじくなども美味しいですね。
フルーツを生のまま頂くのも美味しいですが、紅茶に入れて、フルーツティーにしていただくのもおすすめ。少量でも十分楽しめます。
最初からフルーツの香りを付けた着紅茶、例えばアップルティーやマスカットティー、アールグレイなどがありますが、その時にある生のフルーツやドライフルーツを使って、オリジナルのフルーツティーを愉しんでみるのはいかがですか?
フルーツティーはそれほど難しく考えず、自由にいろいろ試してみてください。
意外な発見や美味しさに出会えるかも知れません。
いくつか基本的なポイントをお伝えすると、
・フルーツの香りを楽しむために、茶葉は渋みやクセの少ないモノ(KANDYなど)がお勧め。
・ポットに入れるフルーツは薄切りにカットして、少し潰して(果汁が出やすいように)入れる。
・ポットに入れたフルーツは渋みを吸っているので食べない(おいしくない)。代わりに、カップのふちに、見た目美しくフルーツを飾り、それを紅茶と共に頂く。
・茶葉の量は少なめ(700mlポットで4~6g)、蒸らす時間は3分くらいが良い。
私の師匠は、「材料を知ること。やってみて、失敗から学ぶことが大切。」と教えてくださいました。
エンタラクティブライフの編集長 栗原晶子さんの好物のいちじくが最近気になり、先日、無農薬のドライいちじくで、はじめて〈いちじくティー〉を淹れてみました。
本当はフレッシュないちじくが欲しかったのですが、立ち寄った青果店では手に入らず、そうだ、ドライフルーツでやってみよう!と思い立ち早速トライ。香りはそれほど強く出ず、少し残念でしたが、ほんのりといちじくの甘味を感じられました。
ただ、思いがけずカップに添えたドライいちじくを紅茶に浸し、柔らかくなったいちじくと紅茶を一緒にいただくと、甘くジャムのような食感も愉しめて、とても美味しかったです。
いちじくの旬は6月から11月くらいまでということなので、今度は生のいちじくでチャレンジしてみたいと思います。
今回はホットのフルーツティーについてお話しましたが、もちろんアイスフルーツティーも美味しいです。アイスの場合は見ため的にも何種類かのフルーツを組み合わせるのがお勧め。
ティーパーティーなどで、ウェルカムティーとして良く振舞われるティーパンチ。パンチとはサンスクリット語で5種類の…という意味なので、ティーパンチには5種類のフルーツを入れてあります。
知っていると面白いですよね。今度パンチを頂く時には数えてみてくださいね。
そろそろ紅茶のおかわりはいかがですか?
次回は、ハーブと紅茶をテーマにお話ししようと思います。