日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
そういえば、昨年末、仕事で沖縄に出かけた。
取材の翌日は、1延泊して久しぶりに沖縄を楽しんだ。と言っても、今回は2泊とも那覇泊。思い返せば、新卒で沖縄担当の仕事をしたことをきっかけに何度も訪れた沖縄だけど、那覇に2泊というのは初めてだったかもしれない。
ホテルは移動や集合に便利で、なおかつリーズナブルなところで予約した。
海を見ながらまったりリゾート気分を満喫……というシチュエーションではないし、どうしようかなと探した中から、今回2泊したのは、「ホテルアートステイ那覇国際通り」
このホテルのコンセプトは、「文化・アートと寄り添うホテル」。
面白いのは、客室のデザインにタイにある孤児たちのための生活施設”バーンロムサイ”の子どもたちが描いた絵を用いていること。絵を飾るではなく、壁一面にその絵が施されていて、客室ごとに絵は異なるのだそうだ。
自分が泊まる部屋はどんな絵だろう。好みの色やデザインじゃなかったら落ち着かないかもしれない?
どこまでもシンプルを好む方にはいろいろ気になるかもしれないが、私はホテルに限らず寝つきには自信があるので、ワクワクだけを持参してチェックインすることにした。
私が泊まったのは8階の端の部屋で、壁一面にハートが描かれていた。
ふふふ、LOVE。
テーブルや棚はパープルだった。そういう色使いもめずらしいよね。ふふふ。
グラスやカップにもバーンロムサイの子どもたちが描いた柄がついているものがセットされていた。これらは、グッズとしてホテルで購入することもできるそうだ。
窓の外は素っ気なく町……だけど、閉めればこんな感じ。
各階によってテーマカラーが違うのかもしれない。8階はブルーだった。
そしてエレベーターホール前にも、子どもたちが描いた作品が飾られていた。
ちなみに、2階の客室はArtist Roomで、写真家による作品が壁一面どころか、壁全面、天井などにもダイナミックにデザインされているみたいだ。
もちろん、フロントにも。
こうしたコンセプトのある施設ということで注目されているのだろう。
滞在中もスーツを着た視察のご一行様を何組か見かけた。
さて、このホテルが私にとって便利で居心地がよかったもう一つの理由もご紹介しよう。
それは1階のラウンジ。
最近のホテルはウェルカムドリンクや、滞在者ならいつでも利用できるドリンクマシーンを置いているところも増えた。コンビニのセルフコーヒーに慣れた私たちにとっては、面倒でもなく気楽。
このホテルにもコーヒーマシンは設置されていた。
そしてそれ以外のドリンクも充実していた。紅茶、さんぴん茶、ハイビスカスティーなどのソフトドリンクはいつでも。
8種の泡盛も飲み放題。さんぴん茶割りとかもできちゃう。
オリオンビールとハイボールは、15時~22時の間ならこちらもフリー。
アイスとミニサーターアンダギーもご自由に、だった。
外出先から戻り、部屋に帰る前にひと息入れたり、部屋に持ち帰ってもいいのも嬉しい。
実は初日の夕飯の前、国際通りでお食事する店に行く前に、オリオンビールを軽く一杯入れてから出かけたりもしてしまった。アハハ。
ちなみに、ラウンジにもアートが飾ってあった。
新しくはないし、広々としているわけでもない。ベッドのクッションもサイコーってわけではなかったけれど、アットホームで背伸びしなくていい感じが私にはとても楽だった。
何より、こうしたコンセプトを通じて、タイのバーンロムサイという存在を知ることが出来た。
「バーンロムサイ」とは、タイ語で“ガジュマルの木の下の家”という意味だそう。
この名前が、翌日の「沖縄でおきたこと」にも続いているのもまた、なんかいいなと。
(つづく)