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125円のクリスマスプレゼント

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

街のイルミネーションやお店のクリスマスデコレーションも華やかだけれど、
24日から25日にかけてのSNSは、幸せなクリスマスムードで満たされる。
イベントごとにはさほど縁がなく、サンタになる必要もないので、
クリスマス関連のあるあるとか常識は、SNSで知ることが多いここ10年だ。

例えば、サンタさん宛にお手紙とミルク&クッキーを用意しておくというのは、
いったいいつから? どこから?
初めて聞いた時は「なるほどー」と思って、なかなかの演出が必要なんだなぁと楽しくなった。

この時期の取材先で小さなお子さんがいる現場では、
まったく無責任に「サンタさんに何もらうの?」なんて聞くのが定番。
ホント、無責任に話題にしてきたけど、とりあえず気まずくなったり、空気悪くなったりはしていないからよしとしよう。

しかし、おうち取材でもお店取材でも、実はイベントは敵だったりもする。
シーズンが限定されてしまうものは極力排除して撮影をしなくてはならないからだ。
せっかくの飾りつけを「ちょっと一瞬外しますね~」なんてことをしなくてはならないのだ。
真夏の半そでや裸足姿の場合も、ちょっと袖のあるものに着替えてもらったりということがあるし、写って欲しくないものを避けるのも仕事のうち。
「仮に入れられる箱や大きめの袋なんかがあれば、お借りできますか?」とお施主さまにお願いしたりもする。
これもケースバイケース。

さて、話は変わって、今年のわが家のクリスマスプレゼントといえば、23日の125円だろう。
クリスマスイブイブの日、病院に義母の検査結果を聞きに行った。
待合室でコートも脱げずにただただ2時間待たされた。
1週間前、傾眠によるむくみが気になるからと施設から連絡があった上で、病院に検査に連れていかれた義母。
その結果を聞きに家族が呼ばれた。

年齢を考えれば、何を言われてもさほど驚きはしないが、健やかな年末年始を迎えるためにも大事がないことを願いつつ、病院に向かったのだった。

ようやく呼ばれ、診察室に入ると、つまり「問題なし」だった。
ああよかったと安堵し、義母がお医者さんの前では、まるでコントのようにシャッキリとやりとりをしていて笑ってしまった。

お会計で呼ばれた時、支払い予定の夫がたまたまトイレに行っていたため、
「すみません、ちょっと待ってください……財布がなくて……」と
これまたコントのように頭を掻く私。
会計の方は、「大丈夫ですよ」と言いながら、なんとも不思議そうな顔をして私を見た。
「なんか、スミマセンね……」と私。

こんな時に限ってなかなか戻らない夫。
やっぱり不思議そうな顔をして私を見る会計の方。

「あ、あのぅ……ちなみにおいくらですか?」
「125円です!」
「ギャッ、125円ならさすがに払えます」と私。
小銭入れを出して、すみやかに125円を支払った。

そんなコントみたいな時間を過ごして、義母は迎えの車で施設に戻っていった。
なんだかんだと時間はかかり、1日仕事になってしまったけど、
たった125円でたぶん穏やかなクリスマスや年末を過ごせると思ったら、
これはかなりのクリスマスプレゼントだよなと思った。

メリー栗スマス!!