日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
沖縄那覇泊の2日目、ランチによもぎそばをおいしく食べたのが前回。

よもぎたっぷりの「よもぎそば」を食べ、大満足で店を出て、南部エリアをドライブに出かけよう。途中、ニライカナイ橋を通った。ザ・ドライブコース。ひゃっほーポイント。
音楽のボリュームをちょっと大きめにして、窓を開けて、いい気分で走った。平日の昼間で車の数は極端に少ないから、後ろから煽られることなどもないので、気持ちいい景色を楽しみながら速度もあまりあげずに進めたのが嬉しかった。
そうして、来た道とは違うルートでのんびり向かったのは、湊川遺跡。
そう、午前中にガンガラーの谷で教えてもらった、1970年に約2万年前の人骨が発掘されたという場所。
その際に、湊川人はこんな感じの場所から発見されたんですよーと、コース内で示されたのがこれ。
ならば……と、整備されているという遺跡を観に行った。
それが、ここ。
思ったよりこじんまりとしていた。
フィッシャーとは岩の割れ目のこと。この下の方の堆積物の中から1970年、旧石器時代の人骨や動物の化石が発掘されたのだそう。
なぜここから見つけられたのか? といえば、このあたりは砕石場だったそうで、那覇市在住だった大山さんという方が、庭石として手に入れた石材の中からイノシシ化石を見つけたのだそう。
イノシシがいたということは、それを追う人間もいたはず……と採掘をつづけ、人骨発見に至ったんだって。(以上、湊川遺跡公園資料より)
最終的には4体分の人骨が見つかったそうなので、ここに間違いなく2万年2千年前に生きた人の証があったということ。
「湊川人」と名付けられたその人らのビジュアル予想は、ガンガラーの谷でガイドさんがパネルで見せてくれたのだけど、パッと見た時に「鹿児島の方、ですよね?」みたいなイメージだった。
整備された湊川遺跡公園。人っ子ひとりいなくて、完全に私の貸し切り公園。
公衆トイレがすばらしくキレイだったことも付け加えておこう。
さあ、車に戻り次はどこに行こうか!
私は決めていた。天ぷらを食べるぞと!! おしゃれなカフェでケーキ……ではなく、沖縄じゃなきゃ食べられないものを食べたいという欲求は強いのだ。
そうして向かったのは、奥武島(おうじま)。
地元の方も今夜のおかず用に買いに来るという人気店、大城天ぷら店に向かった。
店の前にはたくさんの人がいて、順番を待っている。
オーダーの仕方は、店前の伝票に欲しい天ぷらの個数を手書きで書いて、お会計。
揚げたてを順番に提供してくれるそうで、しばし店前で待つことに。
ちなみに私は、「サカナ」と「ベニイモ」を注文。
本当を言うと気になるメニューはほかにもいろいろあったけれど、さすがにそんなに食べれないので、厳選。
店前ではニャン様が周りのワサワサには目もくれず、ゆったりしてた。
この距離で撮れるんだから、ゆったり具合がわかるってなもので。
そうして番号を呼ばれて、無事に注文した天ぷらを受け取った。
ちなみに、耳をすませて聞いていたら、サカナ10、イカ10、モズク20 とか、結構な数でのオーダーも多くて、ああ、これは夕飯のおかずとか、明日のお弁当にするんだなぁとか、思ったりして。
午後になり、少し雲がかかった空と目の前の海を見ながら、衣しっかりめの「サカナ」の天ぷらを食べた。
一人だと美味しいものを食べた時に感激を分かち合えないのだけがちょいさみしい。
でも、この時の私は、あとで話す、あとで書く……と思いながらおいしく早食いした。
本当はこういう時に、ゆっくり、まったり食べる人になりたい。
しかし、食いしん坊が先に立ち、あっという間に原形がなくなるのだ。

またまた大満足で車に戻り、ゆっくり焦らずちょっと遠回りくらいのルートを選択して那覇に戻ることにした。途中、スーパーに寄ってお土産をごっそり買い出すのも計画通り。
レンタカー屋さんの店員さんに、「のんびり、ゆっくりいってくださいねー」とアドバイスいただいた通り、のーんびり、ゆーったり南部を周ることが出来た。
ホテルに戻り、買い出した荷物を降ろし、レンタカーを返却する頃には辺りはすっかり暗くなっていた。ホテルからレンタカー返却場所まではすぐの距離だったのだが、ちょうど夕方のお帰りラッシュによる道路渋滞に巻き込まれ、ガソリンを入れて返却したのは時間ギリギリだった。
さあ、友人との何十年ぶりの再会へ。
(つづく)