理由あって週イチ義母宅 PR

本能的な臨機応変派

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理由あって週イチ義母宅に通っている。
これは、主にその週イチに起こる、今や時空を自由に行き来する義母とその家族の、
ちょっとしたホントの話だ。

ゴールデンウィークは、正月ぶりに夫婦揃って、義母宅を訪れた。
いや、正しくは揃ってではない。私は週イチの習慣通り、昼に合わせて訪れた。
夫は、溜まったゴミを出すために車で早朝出発していたので、私は合流という方が正しい。

お昼はゴールデンウィークに合わせて?金色の紙箱に入ったお弁当にした。
歌舞伎座下の売店にも出店するお店のお弁当で、量もほどよく、おかずのバランスもいい。
真ん中は天ぷら、左右は鶏と牛肉がそれぞれご飯の上に乗っている。

白飯が大好きな義母は、お弁当を買っていくとまっさきにご飯に箸をつける。
なのにこの日は、品よく炊かれた煮物などを食べて、一向にご飯エリアに箸をつけない。
中央にはわかりやすくタレのからんだ海老天があるというのに。

海老が大好物の義母は、それがあれば、ご飯と同じタイミングでロックオンする。
それがこの日はなかなかいかない。
途中何度も声をかけた。

理由の一つはこうだ。
ご飯の上に具がきれいに敷き詰められているので、白飯が見えないから。

そして理由のもう一つはこうだった。
海老が一本しかないから。

好物を後に残しておくのは、親子で似ている。
でもいつもは真っ先に食べるよね?
いつも食べる海老は、和食ファミリーレストランの天丼の海老や、炒飯の上に乗っている海老で、それは複数あるのだ。
だから、安心して真っ先にロックオンし、最後まで味わうのだ。

でもその日のお弁当に乗っている海老は、海老天、ししとう天、舞茸天の3切れのみ。
義母が本能的にそれを思って、食べる順番やタイミングを選んでいるのだろうか。
謎である。

好きなものを先に食べるか、最後まで残すか、これはよくどっち派?のテーマになる。
私は、残しつつ、最後に残す自分が途中で恥ずかしくなってやや終わりかけで食べるという自意識過剰派である。
それでいうと義母は、本能的な臨機応変派みたいだ。

そんな義母と3人でこの日食べたおやつは、友人に名古屋みやげでいただいた
一口ういろう。
5色のうち、義母が本能的にまず選んだのは、白。
義母の母は白あんが好きだったという。
次に桜か抹茶のどちらかで選んだのは、抹茶。
本能的臨機応変に選んだ義母は、
「甘さがちょうどいいね」と何度も言いながら2種類をペロリと平らげた。