理由あって週イチ義母宅 PR

相槌は低反発で

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

理由あって週イチ義母宅に通っている。
これは、主にその週イチに起こる、今や時空を自由に行き来する義母とその家族の、
ちょっとしたホントの話だ。

ある日の週イチ義母宅でのこと。
最近はすぐに横になることも多く、少しウトウトして起きると朝がきた、となるようで。
「ずいぶん早く来てくれたんだねー」
という。正すこともあればスルーすることもある。
正すといっても、「今、お義母さん、お昼寝してたんだよー。朝じゃなくて昼だよー」
こんな感じだ。
「あ、そう?」と新鮮に驚くこともあれば、
「なんだかわかんないや」ということもある。夜は一人で過ごさなければならない環境だから、とにかく不安にさせないことを心がける。
それでたいていはうまくいく。けれど、不安定なこともある。
「なんだかわかんないや」という混乱モードから、投げやりモードへ移行することもあり、
ある時はこんなことを言った。

「どうせ私なんか死んじゃえばいいんだから……」死んじゃうんだから、だったかな?
定期健診で内臓の丈夫さをお医者さんにたいそう褒められたりした日なんかにそんなことを言ったりする。

とっさに私はこう返した。
義母「どうせ私なんか死んじゃうんだから……」
私 「え、そうなの?」
義母「うん、そうだよ」
私 「ふーん、私はそうは思わないけどね」

この後ろに「だって……」と甘えてみたり、「そうか。」とケロッとしてみたり、
つづきもまあいろいろだけれど、私の相槌はこんな感じ。
「そんなこと言わないで」ではなく「え、そうなの?」とワンクッション置くのだ。
低反発って感じのワンクッション。

そして、「私はそうは思わない」と返すのだ。
いろいろな意味を含んでいることは、お分かりいただけるかもしれない。
そう返すことで、何より私の心は重くならずに済む。

誰かに教わったわけではなく、自分で自然に打ち返していた言葉だった。
実を言えば、別の会話やシチュエーションでは、もう少しスパルタなコメントをすることもある。
他人が聞いたらギョッとされるかもしれない。
でも、互いにイライラしたり、感情を逆なでするようなことはない。

不安にさせないこと、心が重くならないこと、
これはたぶん、週イチ義母宅で身に着けたスキルだ。