自分らしさ、暮らしやすさを提案するらしく・おうちと整理研究所 主宰の柳澤とも子が、夫婦で手塩にかけて作る庭と植物についてつづるガーデンフォトエッセイ。
3月下旬から雨がちな天気が続いています。庭にあまり水やりをしなくても済んでいることで、雨の多さに改めて気づきます。
雨が降った後は、植物が急成長することに毎度驚きます。特に最近の雨の多さで急速に庭が活気づいてきました。水やりを毎日しているだけではこうはなりません。
特にこの時期お気に入りなのは、まんさくの花が咲き誇ってくることです。実はお風呂からの目隠しに植えたのですが、ここ数年は鮮やかな花をつけてくれて、お風呂の窓を開けるのも楽しくなります。
さて、久喜に引っ越して9年目の春を迎えました。
このお家に出会ったとき、荒れ土しかなかった庭、というよりもただの空地を見たときに、なぜか、ここなら自分の理想の庭を造れるというイメージができ、迷うことなく購入を決めて庭づくりにいそしんできました。
この9年間を振り返って気が付いたことがあります。
庭造りだけにいえることではないのですが、良いものを造るのに一番重要なのは、出来る出来ないで決めるのではなく、自分が理想とする空間を思い描き、それに近づくことを考えていくことです。
思い描くだけですぐ形にならないことも多いと思いますが、庭造りでは、思い描き続け、アンテナを張り続けることで、徐々に引き寄せられることを実感してきました。
ぜひ皆様も、マンションのベランダでも良いと思いますので、理想を決めて植物のある暮らしを造り始めてみませんか?
プロの造園会社さんにお願いして一気に仕上げてもらうのもよいですが、徐々にお庭を育てていくことの喜びって全然違います。お財布に優しいのももちろんですけど。
ただ毎回うまくいくわけでもなく、ホームセンターで、「初心者でも簡単!」と書かれている花を買っては何度も枯らしてきました……
それでも3歩進んで2歩下がりながら、お庭がよくなっています。まるで我が子を育てているかのようです。
庭が仕上がってくると、違った楽しみも見つけられます。
突然ですが、我が家には娘が愛用している大きなアヒルの抱き枕がいます。
晴れた日に、たまに、この抱き枕を庭の椅子に座らせて干していますが、庭が一気に華やぎます。ぜひ写真を見てください。
干すのって面倒だったりしますけど、小さな家事をお庭と組み合わせたりしてちょっとした楽しさを見つけると、気分も上がりますし、写真映えもして一石二鳥です。
日常の何気ないことでも、こういった一工夫で全然見え方が変わったりします。そういった楽しみ方もお庭が教えてくれました。
山紫陽花やカツラの木も芽吹き始めました。これから一気に賑やかになる我が家の庭、今年はどんな新しい工夫を加えようか、絶賛悩み中です。
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