自分らしさ、暮らしやすさを提案するらしく・おうちと整理研究所 主宰の柳澤とも子が、夫婦で手塩にかけて作る庭と植物についてつづるガーデンフォトエッセイ。
我が家の庭はこの時期になると、エキナセアが庭のあちこちに咲き始めます。ちょこちょこ夫が買い足してきているおかげで、色も種類も豊富で、見ているだけでとてもワクワクします。
初めてエキナセアを目にした時の衝撃と感動が今だに忘れられません。
ユニークな姿からは不思議なパワーを感じると共に癒され、とても元気になるのです。
数年前、ハーブの勉強をしていた際に、エキナセアはよく目にしていました。乾燥させた根っこを煎じることで、抗酸化作用や抗炎症化作用を得ることができます。
しかし、日本で最近出回っているものは観賞用がメインで、薬効効果は少ないようです。
私はいつもエキナセアが好きだということを夫に話をしています。そうすると夫もそれを覚えていてくれて、珍しいエキナセアがあると、買ってきて庭に植えてくれます。
エキナセアは放っておいても毎年咲くし、ちょっとずつ花の数も増えてくるし、花持ちも良いので、簡単で楽しいです。
私が言うまで、夫はあまりエキナセアは知らず気にしていなかったのですが、意識して見てみると、実はいろいろな種類があって、色合い、花の形など、かなり個性的だということに気付いて、いろいろな種類を植え始めました。種類によって庭の顔もずいぶん変わってきます。
庭にたくさんのエキナセアを見ることができるのは、私がその魅力を夫に伝え続けていたからです。
想いは言葉にしないと他人には伝わりません。今回は伝え続けたことで(もしかしてうるさかった?笑)、夫が興味のなかったエキナセアに興味を持ち、庭で増やしてくれていました。
これはとても小さなことですが、伝えるということがとても大切なのだということに改めて気づかされます。長い間いっしょにいると、「察してよ」と思いがちです。でも相手だって忙しかったり、優先順位が違ったりします。言葉に出す、ということの大切さも庭を見れば思い出せます。
ちなみに今年は夫がアーティーチョークの苗を見つけては植えてくれています。これも私がちょこちょこ
「アーティーチョークの花のドライフラワー素敵だよね」
とインプットしてきた成果かもしれません。
苗も最近はなかなか見かけないのですが、今年は190円の苗を三つ見つけて庭に植えてくれました。「この価格で見つかるのは結構レア」と夫は自慢げで、綺麗な花を咲かせてくれる日が、とても楽しみです。
想いを言葉にして相手に伝えるというのはとても大切なことです。
庭造りはそんなことも教えてくれます。
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