日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
入稿というものがある。文字通り、原稿を入れること。
月刊の媒体に携わっていたときはこの入稿日が毎月あった。
そして時間に間に合わせることがミッションになる。
間違いのないものを揃える、このプロなら当たり前のことが一番難しい。
いつまでたっても難しい。
そしてそのために必要なのがチーム力なのだといつも実感する。
最終の原稿チェックは、いくつ目があっても多すぎるということがない。
それにはベテランとか未経験とか関係なかったりもするのだ。
もう間違いはないだろう、もう見落としはないだろうと思っても、見れば見るほど出て来たり、気になったりするもので。
これは自分の至らなさを告白しているようなものでもあるか。
チェックと一口に言っても、デザイン面、記号や綴り、数字、漢字、言い回し、ルール、印象などあらゆる方向からそれは必要となる。
もちろん入稿よりもっと手前でそれらは検討されてもいるけれど。
面白いのはここにあげたチェックポイントは、人によって気になる度合い、気づく感度がバラバラだということ。
得意分野があるとも言える。
では、得意分野に分けて、作業すればいいかといえば、それではやっぱり見落としが生じてしまう。
スポーツでポジションは割り当てられていても、試合の流れやゴールを意識せず、周りを全く気にしないでプれーしていては結果につながらないのと同じだ。
フリーランスになってもこの仕事を続けているのは何故か。
それは、入稿がチーム戦だからなのだろうと思う。
入稿が無事に終わると、ロコ・ソラーレばりに
「ナイスー!」と言って握手をがっちり交わす気分だ。
「さ、今日は飲みにいくぞ!」
実際、今はそれぞれがそれぞれの場所で作業にあたるからそれはない。
昔だって、結局入稿日はなんだかんだとギリギリまでいろいろあって、入稿完了した日に飲みに行くなんて、数えるほどしかなかったけどね。
それでもチーム戦で乗り切った入稿の後は、気持ちが晴れ晴れしい。
がんばれ、ロコ・ソラーレ!
がんばれ、次のチーム戦!
※写真はやっぱり紙に出力してチェック派の相棒、Myプリンター。
いつもたくさん働いてくれる。