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「石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」に観る整理収納

ひつじのまなざし09
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ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。

小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
そんな私が毎回一つのドラマと整理収納をリンクして語ります。

私が今回整理収納とリンクしたドラマは有村架純さん中村智也さん W 主演の
石子と羽男-そんなコトで訴えます?-」です。

4 回司法試験に落ちた崖っぷち東大卒パラリーガル「石子」と 1 回で司法試験に合格した高卒の弁護士「羽男」が誰にでも起こりうる珍トラブルに挑む異色のリーガル・エンターテインメントです注1

扱うトラブルが本当に「よくありそうな」「ちょっと前に世間の話題に上った」案件なので、身近な問題に法律がどんな風に役立つのかも面白いのですが、主人公たちのキャラクターやその背景がとてもよく描かれています。
主人公の「弁護士」という職業柄、(石子はパラリーガルですが)弱みなどなさそうな勝手なイメージがありましたが、石子も羽男も辛い経験や自分自身のふがいなさと闘いながら生きている人間であることにとても親近感がわきます。

さて、このドラマでよく登場する場面は職場でもある「法律事務所」。
前回取りあげた「魔法のリノベ」の工務店と同じように、ここも町に寄り添った弁護士事務所という事で、とても親しみやすい雰囲気です。
家が隣接しているせいもあり、家のモノ、仕事のモノ、町内会のモノが混在していてかなり雑然としています。
今回の場合は、仕事に支障さえ無ければ、「弁護士事務所」というお堅いイメージのハードルをグーッと下げてくれて、このままでもよい気がします。
実際、弁護士の羽男の机は来客用の机の正面にありますがいつでも整然と片付いていて「き
ちんと仕事をしてくれそう」な雰囲気がありますし、石子の机はそこから背を向けた位置に設置され、いかにもしっかり事務仕事を集中してこなしている様子になっています。

アドバイザーとしてはその他のモノの多さに目が行ってしまいますが、1 つひとつ見ていくとどうやら町内のバザーに出すモノやお祭りの道具や資源ごみの一時置き?のようなものまであるので、整理するのはなかなか難しそうです。なぜなら整理は基本的に「そのモノの持ち主がする事」だからです。そこに置いておくのか、処分するのかを最終的に決められるのは買ってきた持ち主だけなのです。ですから一度町内の人を呼んで皆で片付けることをお勧めします。(その時は呼んで欲しい!)

それでも少しでも見栄えよく整理するとしたら、町内会のモノを置く場所を決めて、量も「そこに置けるだけ」と決めてしまった方が良いでしょう。せめてそうする事で何とか一定の基準は作れそうです。

このドラマでもう 1 つ、よく出てくるもので気になったのは「階段」「段差」です。
まず、事務所の中に大きな階段があります。
そこは考え事をしたり、ケンカした時にクールダウンしたりする場所になっています。
他にはキッチンとダイニングをつなぐところに段差があります。
ここでも腰かけてビールを飲んだり、人と話したりします。
羽男のマンションの外階段も二人の距離を縮める効果的な場所になっていました。

階段や段差での会話は、机に座る時と違い、例えば目線を合わせないように前後で座ったり、狭い階段に横に並んで座ったりと自由です。

だからこそ階段は空間を変え、目線を変え、そこに居る人との関係性を表し、自分がどんな関係性になりたいかという気持ちも現れる気がします。

第 8 話では石子と父親(さだまさし)とのわだかまりが少し解ける場面があります。
きっかけは、相談者の親子関係に触れたことですが、第三者である羽男や蕎麦屋の主人(おいでやす小田)から漏れ聞く石子には届いていなかった父親の言葉も大きく作用しています。

羽男が言います。
「もともとどっちが間違ってるってわけじゃないですしね、お互い少しずつ譲り合う事が大事かもしれないですよね」

整理の現場でもよく出会う「気持ちのすれ違い」です。
「相手(同居人)が片付けてくれない」
「自分のやり方は間違っているのか」
「相手が自分がやってほしい事と違う事をする」

そんな時は正直な気持ちや疑問を話してもらいます。
大抵はどちらも間違っていません。
相手を思いやって言えてない事も多々あるものです。
言葉にできない、言葉にしても届いていない事、そんな些細な事がきっかけで
大切な人との時間を失うのはつまらない事です。
素直に話すことで解決できることは沢山あります。
(実際、たいてい解決します)

第三者が近くにいないそんなあなたは、この「階段効果」を使ってみてはどうでしょう?
背中に向かってひたすら相手に話す、横に並んで同じ方向を向いて静かに耳を傾ける。
面と向かわず、色んな距離から相手を理解することは新しい関係性のきっかけになるかもしれません。

初デートは面と向かわない方が良いとか、仲良くなりたい人とは 90 度で
座るとか言いますよね。座る位置については私は責任を負いかねますが(笑)

法律事務所の階段は周りにものすごくモノが溢れていてもなぜかモノが1つも置かれていません。
この物語ではやっぱり階段は「物置き」じゃなくて「場」なのではないでしょうか。

物語は残り 2 回。
階段での展開はあるのでしょうか!
ああ、うちにも階段がほしいな~

注1:「石子と羽男」―そんなことで訴えます?ー公式 HP より抜粋

文・みのわ香波ひつじPlanning主催 整理収納アドバイザー。
ドラマを観る時は「ながら観」はせず、できれば一人でじっくり派。
登場人物の観察からの妄想がルーティン。
ドラマは「暮らしを切り取ったもの」、整理収納は「暮らしそのもの」
「映画に観る整理収納」,「ドラマに観る整理収納」(ブログ専用ver)はブログ「ひまづくり日記」でゆるっと掲載中。
石子と羽男-そんなコトで訴えます?-
放送:TBS 毎週金曜 夜10時~
出演:有村架純、中村倫也、さだまさし、赤楚衛二、MEGUMI、おいでやす小田、イッセー尾形、田中哲司、坪倉由幸  ほか