ひつじのまなざし PR

「風間公親‐教場0‐」に観る整理収納

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ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。

小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
毎回一つのドラマと整理収納をリンクして語ります。

今回私が取り上げるドラマは、木村拓哉さん主演の「教場」です。
4 月期から「風間公親‐教場0‐」として連続ドラマで帰ってきますが、
実は「教場」シリーズは3作目です。
1回目「教場」は2020年。フジテレビ開局20周年特別企画として2夜連続ドラマとして放送されました。
2回目の「教場Ⅱ」は2021年、「新春ドラマスペシャル」でこちらも2夜連続でした。

今回のひつじのまなざしでは新ドラマはまだ放送前なので、初回「教場」から勝手に語ってみたいと思います。

まず、この物語のタイトルである「教場」とは警察学校の教室のことを指します。
木村拓哉さん演じる「笑顔が全くない冷徹な教官」とそれぞれに事情を抱えた生徒との教場での攻防戦、そして生徒達の人間としての成長を描いています。

警察学校は全寮制です。
休日も外出・外泊は届けが必要というような厳しい規則で管理され、半年間厳しい訓練を受けます。
ドラマの中で、起床時の様子が出てきますが、合図とともに飛び起き、ベッドをきちんと整え、着替え、靴を履き、走って校庭に集合していました。
我が家のゆるっとした朝はとてもお見せできない!と思うほどその俊敏さには目を見張りま
した。
と同時にそんなことができるためにはそれなりの整った部屋の仕組みが必須であることにも
触れておきたいと思います。
当然のことながら部屋に余分なものは何もなく、目をつぶっていても準備ができそうなくらい整っています。整っているというのは「片付いている」ことは当然のことながらベッド下に靴、壁に帽子、出口横にチェック用の鏡と動線に沿って必要なものが配置されていて本当に無駄がありません。
学校で必要な勉強と訓練に使うものだけが空間に余裕をもって収められています。
モノが少ないので探す・なくすということもありません。
また、朝礼時には点呼があり、警棒や手錠など持ち物の声出しチェックをしますので、忘れ物などできようはずもありません!
この「点呼」は忘れ物の多い人にもとってもよさそうです。お子さんには楽しいリズムの点呼にしたら上手に取り入れられると思います。

部屋の収納は洋服ダンス、棚、勉強机、ベッドが置かれ、色や素材に統一感があるのでスッキリとした印象です。スッキリ見えるのはモノや色味が少ないというだけでなく実はモノをまっすぐ揃えて置いてあるからでもあります。布団もきっちりそろえてたたみ、枕もまっすぐ重ねる。
アイロンがピシッとかかったシャツは同じハンガーで整然と並べるという具合です。
テレビもラジオも見当たらないので娯楽は読書くらいなのかもしれません(私には耐えられないかも)

さて生徒の部屋もさることながら風間教官の部屋はどんな感じでしょう?
もちろんスッキリしていますが、「これいい」と思ったのは机上のトレーです。
かっこいいボールペンが1本だけトレーに置いてあり、あとはパソコン、電気スタンド、電話がまっすぐ置かれています。
ボールペンが1本ぐらいならわざわざトレーに置かなくてもよさそうなものですが、
やはり置き場所を決めておくことで同じ出しっぱなしでも元に戻しますし、見た目も整います。
さすがです!風間教官!

このようなもはや整いすぎた環境がどうして必要なのか考えてみました。
警察官は「市民の安全を守る」という大変危険で重要な職務があります。
警察学校の役割は警察官としての知識や技術を学ぶ場ですから、市民や自分の安全のために
も機能的、効率的な環境であるべきということはもちろんです。が、ドラマ「教場」から感じる大切なことはなんといっても「人としての成長」です。
つらいこと、いやなことから逃げないこと、仲間を尊敬すること、人に思いやりを持って寄り添うこと、様々な背景を持った登場人物がそのことに向き合い、苦しみ、乗り越え成長していきます。
冷徹な風間教官の指導が秀逸なのは「自ら苦しみ、学ぶ」という機会を生徒に与えるところにあると思います。それは生徒にとって生半可な経験ではないはず。そのためにふさわしい環境とは、やはりストイックなまでに余計なものをそぎ落とし、整理された環境なのではないでしょうか。

実は今期の「風間公親‐教場0‐」は教官になる前の刑事 風間公親の物語なので、今回お話しした内容の場面は出てこないかもしれません。なぜ義眼になってしまったのか、なぜあのような冷徹な教官になったのか。今までの謎が解けて人間 風間公親が見られるのではと楽しみでなりません。そして折角なので風間刑事のデスク周りにも注目しちゃおうと思います。ついでに風間公親の笑顔が初めて見られるかもしれませんね。要チェックです。

文・みのわ香波
ひつじPlanning主催 整理収納アドバイザー。
ドラマを観る時は「ながら観」はせず、できれば一人でじっくり派。
登場人物の観察からの妄想がルーティン。
ドラマは「暮らしを切り取ったもの」、整理収納は「暮らしそのもの」
「映画に観る整理収納」,「ドラマに観る整理収納」(ブログ専用ver)はブログ「ひまづくり日記」でゆるっと掲載中。
風間公親‐教場0‐
放送:フジテレビ 毎週月曜よる9時~
出演:木村拓哉、赤楚衛二、新垣結衣、北村匠海、白石麻衣、染谷将太、堀田真由 ほか