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アイコと空

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

コーヒー好きになってから随分になる。
会社員だった頃、職場の近くにはたいていコーヒー店があったから習慣化したのだろう。
若い頃は、私の周りには、コーヒーが苦手、飲めない人も結構多かった。

基本的に一年中ホットコーヒーを飲む。
朝は淹れてもらうし、出先でも暑い日でも、車でもホットコーヒーだ。

先日、義母宅からの帰り、帰りの電車の時刻まで少し余裕があったのでコンビニに寄った。
糖分が欲しくて、アイスのケースの周りをうろうろして、
結果、めずらしくアイスコーヒー用の氷カップを手にしてレジへ向かった。

普段飲まないから知らなかったが、少し前からストローはなくなり、アイスコーヒーも蓋の一部を開け閉めして飲むタイプになっているらしい。
暗くなりかける前の田舎道を歩きながらアイスコーヒーを飲んだ。
「なんだ、これ、美味しい!」
時折車が行きすぎるだけで、すれ違う人はほとんどいない。

ゴクゴクゴクと飲み、ちょこっと蓋をポチっとし、また少し歩いて蓋を開けてゴクゴク飲む。

飲みながらふと思い出す。
昔、一年中アイスコーヒーを飲む上司がいたなぁと。
私とは逆で、どんなに寒い日でも、たとえガムシロ入りだったとしても、とにかく一年中アイスコーヒーを食後に飲んでいた。
情けない場面もたくさん見たけど、やさしくて、お酒が弱くて、でもカラオケがやたらうまかった。
私がこの年齢ということは、あの上司は今頃おいくつだろうか。
今もやっぱりアイスコーヒーばかり飲んでいるだろうか。

飲みほしたアイスコーヒーのカップの中の氷をガリガリと噛みながら
空を見上げたら、結構いい色をしていた。