クリッセイ PR

いつかは五十鈴川リベンジ

記事内に商品プロモーションを含む場合があります

日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

毎年5月には夫婦で旅行に行くことが多かった。
いつもゴールデンウィークが終わった翌週あたり。
2013年には伊勢旅行に行った。
伊勢神宮に参拝し、神宮会館に宿泊。ギュギュッと詰まった旅だったことを記憶している。

なかでも色濃い記憶が、早朝の内宮参拝が大雨だったことだ。
五十鈴川には御手洗場があり、川で手をすすぎお清めできるとあり、楽しみにしていた。
しかし、私たちが見たのは「これより先、立入禁止」の意味で張られたロープだった。
大雨だから川に近づくなかれだったのだ。

約1時間40分の案内つき参拝の間中、雨が降り、靴の中までビショビショ。
後半の荒祭宮で手を合わせた瞬間には、雷がゴロゴローッと物凄い音がして、
これはむしろ何か良きことがあるのでは? と思ったほどだった。

いつかはふたたび伊勢神宮へ……と事あるごとに口にしている。
「五十鈴川リベンジ」みたいなわが家だけで使える言葉も生まれた。

今月、父が兄と一緒に伊勢神宮に旅行に行った。
長年の望みだったそうで、ツアーでの旅行だったが、満喫したらしい。
兄に五十鈴川の写真を送って欲しいと頼んだら、この写真が届いた。
詳しく聞いてみたところ、団体旅行だったからか、手水場でのお清めにとどまり、
五十鈴川の水に直接触れることはなかったらしい。
それでも新緑の美しさと、涼しい川面の風は感じたようだ。

伊勢神宮には正装(スーツ)で参拝すると聞いていた。
「何もそこまで大袈裟にせずとも」と娘の私は軽薄にまた聞きしていたのだが、
今回、内宮を訪れたらしっかり、正宮ご正殿を参拝することを主目的としていたそうで、
よくよく下調べ&質問もした上で、正装ということになったのだという。

60人のツアー客のうち、参拝に値する正装をしていたのは、父と兄の2人だったという。
自由時間を使って滞りなく目的を果たせたそうだ。

行き当たりばったり、臨機応変大得意、ハプニング上等! の私は、
きめ細かい下調べを最近はすっかり放棄している感があるのだが、
この話を聞いて少し反省した。
目的のない旅もいいけれど、目的があるのもまたいい。

「五十鈴川リベンジ」が果たせるのはいったいいつになるかは未定だが、
その時は、しっかり準備して臨みたいなと思う。