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山梨まったなし①_道標と星標

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

高校生からのつきあいの友人と、山梨に1泊2日で足をのばした。
友人とは理由あって現地集合。

昼前、勝沼ぶどう郷駅で降りて、ぶどうの丘イベントホールを目指す。駅からはタクシーですぐとあったが、歩いても15〜20分程度。アップダウンがあるとは書かれていたが、天気も良く、時間の余裕もあったので歩くことにした。
夜は温泉に入れるのだから、という逆算もあと押しになったようだ。

駅からはmapを見ながら歩き出したが、所々に道標があるので安心だった。
あっちへいけばぶどうの丘、向こうに戻れば勝沼ぶどう郷駅と矢印になってるあの道標。

民家とぶどう畑の間を一人くねくねと行きながら、時折秋空を見上げ、また歩く。
落葉がさわさわーっと風に吹かれて舞うのもいい。
ぶどう棚の葉は赤茶に色づいているのがそこかしこで目に入る。
ぶどうの収穫時期には、このエリア一帯がぶどうの甘い香りに包まれるのだろうなと、鼻妄想した。

どの家も庭が大きくて、軒には柿が吊るされていてそれはそれは見事だ。
歩いて正解だったなと、もうこの段階でこの旅はきっと大成功だと感じる。
天気予報では明日は雨だ。気温もグンと寒くなると言っていた。
ならばこの秋晴れを心ゆくまで堪能しようと、歩く足取りにも力が湧いた。

小汗をかいて甲州市勝沼ぶどうの丘 イベントホールに到着した。
ホールでは、以前取材させていただいた『Starlight Theater-星標-』の山梨編を観劇するという目的があった。

朗読劇『Starlight Theater-星標-』で今回、愛星(あいら)役を務めるのは宝塚OGの優ひかるさん。
この物語の舞台で、今回の会場となった山梨県甲州市のご出身で、現在は山梨と東京の二拠点生活をされているそう。
前回に続き、愛星とラジオを通じて出会う山梨の青年 宙翔(そらと)役は十輝いりすさん、ラジオパーソナリティー 結月(ゆうき)とバーのマスターを演じるのは美郷真也さん。

2021年12月、都内で上演された時は、ストーリーと共にスクリーンに映される甲州市の美しい景色や星空に「わぁーっ」と歓声はあげられなくとも、息をのむような雰囲気に客席が包まれたと記憶しているが、今回はその反応は薄かったような気がした。

そうか、地元の人にとってはこの景色は、見たことがないもの……ではないのだな、と気づく。だから、反応が薄いというか「うん、知ってる」みたいな感じだろうか。
その代わりと言ってはおかしいかもしれないが、2部のショーが始まると、観客が嬉しそうに手拍子をする姿がとても印象的だった。
前回も温かい手拍子はもちろん起こっていた。でも、より嬉しそうな「待ってました!」オーラに満ちていたように感じたのは、秋晴れの気持ち良さが影響していただろうか。

ショーが終わり、イベントホールをあとにして今夜の宿泊先、石和温泉に向かうべく、勝沼ぶどう郷駅へ。
時刻表を確認すると、次の電車まで約50分だった。
ならば帰りも歩いて駅を目指そうということになった。ちなみに私の友人も行きは駅から歩いてきたという。

そのまま行くにはちょっと時間がある。そこで私たちは、お互いに行きの徒歩中に目にしていた縁側茶房の看板を思い出し、そこに立ち寄ることにした。
そういえば今日は朝からコーヒーを飲んでいない。

カフェイン切れアラームが鳴っていた私は、友人と共に電車の時刻を気にしながら、とにかく「Katsunuma縁側茶房」へ向かった。
その道中でちょっといい気持ちになることが起きるなんて。
(つづく)