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クリスマスプレゼントの選択肢①

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

メリークリスマス!
毎日のように文章を書いていると、自分の記憶に向き合うことが少なくない。
濃い記憶と薄い記憶と、そこにも上らない忘却。

クリスマスの記憶はどうだろう。
あまりイベントごとに重きが置かれていなかったわが家では、クリスマスの記憶も薄い。
クリスマスプレゼントも1回をのぞいて、まったく記憶がない。
でもその1回だけはやけに鮮明に憶えている。1回だけだからか。

クリスマスプレゼントに「ザ・おもちゃ」のようなものを買ってもらえる年があった。
兄がやけにそれを誘導していて、私に何が欲しいのかを決めさせる係だったみたいだ。

迷っていたのは3つだった。
「リカちゃんスーパー」、「ママウォッシャー」、「こえだちゃんの木のおうち」
スツールを逆さにして、その脚を「♪どれにしようかな……」とタッチしていた。
椅子の脚は4脚、選択肢は3なのに、なぜそんなことをしていたのかはわからない。

結果を言うと、選んだのは「ママウォッシャー」だった。
どうしてそれを最終的に選んだのかははっきりしないが、「リカちゃんスーパー」も「こえだちゃんの木のおうち」も持っているお友達がいた。
ならばそれはその子の家に行けば遊べるじゃない!! ということになったのだったか。

朝起きたら、希望した「ママウォッシャー」は見当たらず、ベッドでシクシクだかエンエンだか泣いていたら、兄に「よく見てみなよ」と言われて、足元にその「ママウォッシャー」らしき包みを見つけて、ホッとしてまた泣いたのだったと思う。
プレゼントって足元じゃなくて枕元に置くものなんじゃないの?

ちなみに、「ママウォッシャー」は本当に水を入れて洗濯が出来る2層式だった。
母に小さなプラケースに粉洗剤を入れてもらい、ペラペラの小さなハンカチを洗った。
正直、それ以上のものは洗えなかった。
着せ替え人形の服なんかがそれを洗う対象だったのかもしれないが、
その類を持っていなかった。
着せ替え人形といえば、紙製だったので。

なぜ「ママウォッシャー」だったのかは本当に謎だ。
でも、今、義母宅に週イチで通い、2層式洗濯機でシーツや義母の服を洗いながら、
なんとなくルーツを見ている気がしている。

クリスマスプレゼントは1回しか記憶がないとはじめに書いたが、
書いているうちに、もう1点迷って決めたおもちゃがあったことを思い出した。
(つづく)