日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
「適材適所」は比較的よく使う言葉だ。
人や材料をふさわしい場所で使うという意味だが、モノの定位置を決めましょう、モノの住所を決めましょうという話になると、「適材適所ですね!」と言われることも多い。
適材適所は、街中でもたくさん見ることができる。
若干変化球にはなるが、先日街中で実感したのがこれだった。
ゴールデンウィーク中の昼間、歌舞伎町を訪れた。
夜よりピースフルに歩けるとはいえ、連休中ということもあり、結構な人出だった。
特に、ゴジラがビルから顔を出すのを見上げられる辺りは、カメラを向ける外国人がとにかく多かった。
建物に入る前にお茶でも買っておこうと、近くのコンビニエンスストアに入った。
ふと、飲料水の棚を見ると
ヘパリーゼ、ヘパリーゼ、ヘパリーゼ、ウコンの力。
これでもかというほど並んでいた。
肝臓の機能をサポートしたり、二日酔い対策、体の疲れ、ダルさ対策に飲む系の飲料がズラリ。
街に合わせてこの品揃えなのだというマーケティングに基づいていることがわかる。
思わずこっそり写真を撮ってしまった。
そしてこれだけ並んでいれば、躊躇なく買えるという人も多いだろうなぁ。
スーパーの棚も街を表している。ジャンボパックが多ければ、ファミリー層が多いとか、
肉や魚に少量サイズのものが多ければ、高齢者が多い街だということがわかる。
そういうば、以前、靴屋さんで働いていたことがある人は、足元を見ればその人がどんな暮らしをしているか、職業を当てられたという話を聞いたことがある。
整理収納アドバイザーなら、その家の収納や玄関やリビングをひと目見て、暮らしぶりがわかるというのもよく耳にする。(連載「ひつじのまなざし」でもお馴染みですね)
ライターはどうだろう。
書き方を見れば、その人が何を大切にしているかがわかる、かな。
取材時の相槌の打ち方でも、見えるものもあるような。
おっと、適材適所とは話が逸れてしまったかも。
棚から見えるその街の背景。
コンビニによる度にしばらくは栄養ドリンクの棚をチェックしてしまいそうだ。