理由あって週イチ義母宅に通っている。
これは、主にその週イチに起こる、今や時空を自由に行き来する義母とその家族の、
ちょっとしたホントの話だ。
「今度はマスクなしで会いたいわね」というやりとりをした。
幕間も終演後も気兼ねなくおしゃべりしたいし、ご飯もパクパクしてケラケラと笑いたい。
本当に心の底からそれを思う日々だ。
でもまだ当面マスクありき、なのだろうな。
義母を連れて2か月に一度の内科定期健診に行った日のことだ。
レンタカーでピューッと病院の玄関まで行き、義母を降ろして速攻で駐車をして戻る。
入口では当然、検温と消毒。
「マスクはありますか?」と受付の方にいわれてハッとする。
出かける寸前までテーブルの上に置いてあったのに、今日は義母につけてもらうのをすっかり忘れていた。
いつも出掛けるときに肩からかけているポシェットに入っているんではないかと確認するも、
残念、今日は鍵以外入っていない。
慌てて自分バッグから、予備のマスクを取り出した。
写真のマスクがそれだ。
緑好きの私に合わせて知人からいただいた濃いグリーンの不織布マスクは、
コーディネートしやすく、とても気に入って使っている。
この日は予定外に義母とおそろいになった。
いつもは途中で外そうとすることが多いのだが、この日はずっとつけたままだった義母。
サイズが大きめで苦しくなかったのだろう、
寒かったのかもしれない。
小さい義母と大きい私、シルバーカーを押す義母と大股で歩く私。
真っ白な病院に緑のマスクの二人。
なかなかなインパクトだったろう。
「今日はおそろいのマスクね」と担当の看護師さんに声をかけられた。
当の本人は「マスクって?」という感じだが、
「今日はカッコイイ感じで揃えちゃいましたー」とおどけて答えた。
内科の先生には、またまた検査結果に合格点をもらい、食欲があること、お肉も食べていることを伝えると、たいそう褒められた。
いろいろあるけど、ほんと、いろいろあるけど、
褒められるのは嬉しいじゃんね。
お揃いのマスクで仲良しアピールだってしちゃうよ、そんな日は。
あ、予備のマスク自分用に補充しておかなきゃ。