理由あって週イチ義母宅に通っている。
これは、主にその週イチに起こる、今や時空を自由に行き来する義母とその家族の、
ちょっとしたホントの話だ。
週イチ義母宅では、いろいろなものが思いもよらぬ形で見つかることがある。
フィクションが過ぎる手紙のコピーが見つかったのは前回のこと。
今年最後の週イチ義母宅は、夫と共に行き、大掃除とまではいかないが、
キッチンの壁や、いつもはスルーしている普段は使っていないリビングの雑多なものを片付けた。
ここにはとにかくたくさんの時を超えたものたちがある。
私の一存ではどうこう出来ないので、息子である夫にジャッジをしてもらって、
もう何年も動かしていないものを処分した。
日用雑貨のようなものが中心だ。
電球のスペアやカメラ、古くなったあれこれ。
書類ケースの中には、義母が大切にファイリング風にまとめたものがあった。
とにかくいろいろなジャンルのものが混在しているのをほどくだけでもだいぶスッキリしそうだ。
書類ケースの中身のチェックは夫にまかせた。
……しばらくすると「これ、出て来たよ」と見せられたのは、
私たちから義母宛に出した結婚式の招待状や、私が送った写真付きのハガキだった。
小さく、こじんまりとあげた結婚式は、招待状などもすべて手作りしていた。
同封されていたのは、夏に一緒に出掛けた時の写真を印刷したハガキで、
義母の水田やドライブで行った海、いただいたゴーヤで作ったチャンプルーの写真などが4コマあった。
時間もアイデアも気遣いもたっぷりあった11年前のものだ。
ちなみに、同封されていた案内状に印字してある結婚式場が今はもう影も形もないことは、
このwebマガジンを始めたばかりの頃に書いた通りだ。
義母が見返すことはたぶんないので、持ち帰り、ここに書くことで消化、いや昇華か?
することにしよう。
あっという間の一年。
90歳の義母からは、たまに「おかあさん」と呼ばれるけど、とにかく無事に年を越せることを最大のラッキーと感じながら、新年を迎えたいと思う。