ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。
小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
毎回一つのドラマと整理収納をリンクして語ります。
前回に引き続き、今回も高畑充希さん主演の
「ムチャブリ!わたしが社長になるなんて」を整理収納とリンク。
ひつじのまなざし②では、
主人公の高梨雛子の親友、知美のお話を取り上げましたが、
今回は整理収納アドバイザーとして素通りできない、
(だってとっても散らかって、いや、個性的なお部屋なので)
主人公、雛子のお部屋をクローズアップします。
雛子は独身の一人暮らしです。
6話に登場した何でもきちんと計画通りに物事を進める母(草刈民代)から離れ、
自由気ままな生活をしています。
部屋はお洒落なアクセントクロスが貼られ、
カラフルな小物が沢山、いや本当に沢山あります。
取りあえず物量が多い印象ですね。
一つ一つはかわいいし、きっとどれも雛子が
「わあ、かわいい!」
と言いながら買ったのが目に浮かびますが、
こうモノが多いと掃除も大変そうです。
一つ一つ持ち上げて埃を払っている雛子は想像できないですし……。
そして気になるのが、チェスト的な収納が部屋の大きさの割にいくつもあること。
中身は見えませんが、おそらく引き出しの中はガラガラなのでは?
と思います。
なぜそう思うかと言うと、唯一中が見える収納である食器棚がガラガラだからです!
あちこちに置かれた食器や調理道具は
おそらくしまおうと思えばキッチン収納と食器棚に収まります。
「納めてないだけ」なんです。
だからモノが氾濫してゴチャっと見えるのです。
ですから食器棚以外の収納もやはり、収納の役目はほぼ果たしていないのでは?
と疑ってしまいます。
でも、当の雛子はそんなに気にしてなさそう。
というかむしろ居心地良さそう?
テレビの前に陣取ってそこでお弁当やお菓子を食べながら
ゲーム三昧することで、日頃の疲れやストレスを吹っ飛ばしてる様子です(笑)。
改めて、雛子の定位置であるテレビの前をよく観察すると……。
そこにいれば何もかもが手に入る配置になっています。
だから居心地良かったのか!
まず、大切なリモコンやゲームソフトはもちろん目の前の机の上にあります。
家ではいつも前髪を留めているヘアバンドなどは机の上のカゴが定位置のようです。
一般的にはキッチンにありがちな電子レンジは
「リビング向き」に設置され、お弁当は温め放題。
そしてカウンター前には横並びに
カップラーメン→箸→湯沸かしポット
としっかりラーメンの為の動線ができている!
その下には分別ゴミスペースもあって、
混沌とした中にもちゃんとルールがあるではありませんか!
恐るベし、、、雛子。
これはやはり社長の器かもしれません!
ごちゃごちゃしているようで、本来の目的は
見失っていないような?
最低限のアクションで最大の効果を手に入れているような?
こう見てくると、「居心地のいい部屋」ってどんな部屋?って思います。
雑誌やインスタグラムで見る部屋はモノが一つも落ちてなくて、
まるでホテルのようにスッキリ片付いています。
もちろんその状態が何より落ち着いて快い人は
それが「居心地のいい部屋」のゴールです。
でも雛子にとっては多分、何もかもスッキリ片付いた部屋
よりも手を伸ばせばすだけですべての用事が済むモノの配置の方が
優先順位が高いのでしょう。
だからこの部屋はきっと「今の雛子にとって居心地のいい部屋」なのです。
部屋の主は雛子なのですから、この部屋はこの感じで良いのかもしれないですね。
ただ、人は変化します。
未来の雛子も自分のライフスタイルや好みが変化してゆくことでしょう。
少なくとも、このところ人の出入りが多い様子。
そうなると、モノをどかさなくても椅子まで案内できるくらいの動線は
確保したいところですね(笑)
さて、物語は大詰め。
残りの回で私が気になっているベッドルームのお洋服収納は映るのでしょうか!(そこ?)