暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。イノチカが紅茶と共に過ごす時間をご提案するオリジナルエッセイ。
好きなのは紅茶を愉しむしあわせな時間と空間。
一人の時もあれば、大切な誰かと一緒の時も。自宅をはじめ居心地の良い場所でのTeatime。
私の人生の中で、紅茶と紐づく記憶は、いつもしあわせと結びついています。
暮らしに紅茶を取り入れて、日常にもっともっとしあわせな時間を増やしていくことができたなら……。
紅茶にまつわるあれこれを綴ります。
どうぞ紅茶を片手にお付き合いください。
《Tea and・・・春の香りといにしえの味》
春はあけぼの……
日本人に生まれたからか、やはり季節の移り変わりを感じると何だかワクワクしてきます。
特に冬から春は生命の力強さを感じて、嬉しくなりますね。
あちらこちらで桜の便りも聞こえてきます。
3月と言えば…卒業シーズン。そして引越しシーズン。
今までとは環境がガラリと変わる方もいらっしゃるのでは?
それに伴い、整理収納アドバイザーも何かと忙しい季節です。
忙しい時こそちょっと一息。
毎日笑顔で過ごすためにも、意識してリラックスする時間を取れるといいですね。
人は慌てたり、あれもこれもしなくちゃと、頭の中が一杯になればなるほどミスをしがち。
リラックスする時間をとることで、優先順位をつけたり、良いアイデアが浮かんだりするものです。
リラックスするためには瞑想も効果的ですが、脳の糖分補給もかねて、気軽に「お茶にする?」と自分に声をかけてみるのはいかがでしょう。
春はお茶のお供に和菓子を頂くことも多いように感じます。
この季節、店頭でも桜餅やお団子、大福などがよく目につきます。
和菓子に緑茶。これは文句なしの名コンビ。
桜の下で、お抹茶と三色団子も絵になりますね。
ですが、和菓子にもよく合う紅茶があるのをご存じですか?
私の一押しは「ヌワラエリア」。
スリランカ(セイロン)の1850mほどの高地にある、ヌワラエリア地区で栽培されていているハイグローウンティー(高地栽培茶)の代表的な紅茶です。
グリニッシュと言われる青草のような香りと薄いオレンジがかった水色。
心地よい渋みがあり、スッキリとした味わいが特徴です。
油分が少なく、甘味の強い和菓子との相性がとてもいいと感じています。
最初に桜餅と一緒にいただいた時から、春になると飲みたくなる紅茶の一つになりました。
初夏にかけては柏もちや水羊羹などもおすすめです。
他には皆様良くご存じのダージリン。
その中でも春摘みのダージリンファーストフラッシュは、香りも高く和菓子にもよく合います。
ダージリンはインドのダージリン地区で栽培されているのですが、収穫される時期により、≪ダージリン≫ファーストフラッシュ(春摘み)/セカンドフラッシュ(夏摘み)/オータムナル(秋摘み)/と名前がついていて、特徴もかなりちがいますのでご興味のある方は、ぜひ飲み比べをしてみてくださいね。
飲み比べといえば、東京・自由が丘にあるTHREE TEA CAFÉというティー専門店には、異なる種類のお茶を飲み比べできるメニュー「 テイスティングフライト 」があります。
先日、私もこのカフェを訪れ、季節限定メニューの/ニルギリフロスト/ダージリンファーストフラッシュ/ダージリンシルバーティップス/の3種飲み比べを愉しんできました。(写真参照)
こちらは紅茶に限らず、青茶、緑茶、と世界のお茶を愉しめます。 初めて出会うお茶や、季節によって変わる茶葉の種類を体験できるのも醍醐味です。さらにリクエストすると、その日飲んだ紅茶の産地や特徴を書いた、きれいなカードを頂けるのは、嬉しいサプライズでした!
今回ご紹介した紅茶は、ミルクや砂糖は入れず、茶葉本来の味と香りを愉しんでいただくことで、より個性を感じられると思います。
和菓子と紅茶の組み合わせもいとおかし。
そろそろ紅茶のおかわりはいかがですか?
次回は 紅茶の名前についてお話ししようと思います。