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この中で片づけ得意な人は誰だ?『ショウ・マスト・ゴー・オン』

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誰かと一緒に観劇すると、共感が何倍にも膨らんだり、違った目線がプラスされます。
作品をフィーチャーしながら、ゲストと共にさまざまな目線でエンタメを楽しくご紹介します。

今回ご紹介する作品は、舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』
豪華俳優陣出演のかなりなプラチナチケットであろう公演です。
ご一緒したのは、エンタラクティブライフ内ドラマレビュー「ひつじのまなざし」でもお馴染みのひつじPlanningのみのわ香波さんです。

舞台『ショウ・マスト・ゴー・オン』は、三谷幸喜さん率いる劇団東京サンシャインボーイズが1991年に上演した伝説的舞台。94年の再演以来、一度も上演されることなかった作品が、鈴木京香さん、尾上松也さん、ウエンツ瑛士さんらの豪華で個性的な役者陣で、福岡、京都、東京の3都市にて上演中。
福岡、京都では、充役の小林隆さんがケガのため休演のため、東京公演ではシルビア・グラブさんが休演された際、脚本・演出の三谷幸喜さんが代役として出演したことでも話題となりました。観劇日の世田谷パブリックシアターは、フルキャストが揃い、作品が上演されました。

※以下、作品のネタバレを大いに含みます。

出演者の皆さんがとにかく
生き生き楽しそうだよね

みのわ サイコーでした! どれだけ笑ったことか。観れて良かったです。
栗原
 チケットが取れて本当に良かった。劇場は立ち見も含めて満席でしたもんね。
私は、三谷作品は2000年頃から、どうしてもチケットが取れなかったいくつかの作品以外はほぼ観ているんですか、今回も観れて良かったぁ。気になる役者さん揃いでしたが……。
みのわ 浅野和之さん、死ぬほど笑いました。
栗原 三谷作品には欠かせない方です。お芝居のための体というか、パントマイムとかもお得意で、たぶん体幹とか半端ないんじゃないかな。
みのわ そうなんですね。若い頃から老け役多くないですか? 以前、ドラマで見て「何この人」(その時は役の印象が強くて嫌いだった)と思い、年齢が気になって調べたら、そうでもないんだなと思ったことがありました。その後も気になる存在で、今日観たらまたファンになっちゃった。本当に面白いし、うまいですね!
※ちなみに、現在は68歳。動きもキレッキレです。
栗原 浅野さんは、三谷さんの作・演出『You Are The Top~今宵の君~』(2002年)という作品で、鹿賀丈史さんの代役を急遽されたことがあって、三谷さんの信頼の厚い役者さん。放映中の「鎌倉殿の13人」にも出演されてましたね。三谷さんは、基本的に当書きで脚本を書かれることで有名です。

カフェ難民になることを見越して、キャロットタワーのB1に直行。度々お世話になってます。オリーブの木三軒茶屋店

みのわ それにしても皆が生き生きしていて楽しそうだった。
栗原 ほんと、私も今、同じことを言おうと思いました。皆、楽しそうだけど、それぞれが自分の持ち場で楽しんでいるって感じだったよね。
みのわ そうそうそう。自分の見せ場を最大限に発揮して楽しんで、それをお互いに盛り上げているってい雰囲気がすごく伝わってきました。
栗原 ウエンツ瑛士さん、すごく良かった! 楽しそう、幸せそうだったなぁ。芝居が好きなんだなというのが伝わってきたよね。
みのわ 今日の役もピッタリだった。
栗原 舞台の中のウエンツさん演じる木戸のポジションって、実際の会社とかでもいますよね。トップじゃないけど、この人いないと実質回らないよね、みたいな人。
みのわ いるいるいる。
栗原 野原役の峯村リエさんもサイコーでしたよね。
みのわ サイコー! なんかしゃべるなって思っただけで可笑しくなっちゃって。あの役はあの人以外はちょっと考えられない。
栗原 峯村さんは演奏もあるから、結構(舞台上で)やることたくさんあるよね。
みのわ 間がすばらしくて、息が合ってるっていうのはああいうことを言うんだなっていろいろなシーンで思います。のえ役の秋元才加ちゃんのあれ(とある台詞)も、なにかあるんだろうなとは思ったけど、そこにつながるとは……。(ネタバレ自主規制)
栗原 ね。でも案外業界ではあるあるのことだったりして。

舞台裏の群像劇
三谷さんの頭の中をのぞいてみたい


栗原
 今日出ていた役者さんの中で別の作品で観たことある人はいました?
みのわ いや、私、舞台自体をほとんど観たことないので、全員初めてです。
栗原 最高じゃん!
みのわ 最高でした。一番いいの観ちゃったかも。三谷さんの作品、映画は観たことあるんですけど、「有頂天ホテル」とか思い出しました。バックヤードがただただ面白くて。
栗原 群像劇ですよね。後半の伏線回収とか、これぞ三谷作品、みたいな。
みのわ 誰にもそれぞれの事情があるっていうあの感じ。
栗原 一人ずつでスピンオフできそうな感じのね。
みのわ (脚本って)割り当てた登場人物が勝手に動いていくのかな、頭の中で。
栗原 香盤表、人別のタイムスケジュールみたいなのがあって、年月があれば年表みたいな感じで、その時その人は何をしていたかみたいな設計図が緻密にあるらしいですよ。だから舞台上(とかスクリーン上)にはいないけど、実はここではこういうことが行われてるみたいのがあるんですって。
みのわ やっぱりそうなんだー。で、こっちで良かれと思ってやっていたことが余計なトラブルになったりするんだ。大変そうだけど、そういうことを考えるのが大好きなんですね、三谷さん。頭の中をのぞいてみたいです。
それにしても全く舞台が見えないところが絶妙ですよね。出ていく寸前までバタバタしているのに。
(本作は舞台袖が舞台の中心なので、袖の向こうの舞台の様子は声だけ聞こえる設定です)
栗原 三谷さんが演出で、大泉洋さん、橋爪功さんが出演された『ドレッサー』(2013)*1  という作品も舞台裏がメインのお話で、その時は、舞台の奥が幕の向こう(舞台)という設定でした。舞台裏ものはほんと、面白いですよね。
シルビア・グラブさんも三谷作品の常連ですが、今日はほんの一節だけだったので、ぜひシルビアさんが出演されるミュージカルも機会があったらご覧いただきたい。
みのわ テレビや映画では拝見する機会はほとんどないから、まさに舞台の人なんですね。歌、もっと聞きたかったなぁ。とても華やかですよね。
栗原 進藤役の鈴木京香さんはお辞儀の角度が90度ですごくきれいというか、印象的。
みのわ 私もすごい思った。動き一つでもそれぞれの背景がすごく見えるなぁって。

ここで実はスイーツを追加オーダー。

栗原 笑いでカロリー消費したから、今日はスイーツ、いいよね。
みのわ ほんとに、マスク濡れるかと思うほど笑っちゃいましたもん。栗さんは誰が特に気になりました?
栗原 繰り返しになるけど、やっぱりウエンツさんかな。こういう座組に入ってやれているのがとても幸せそうで、なんか親心的目線になっちゃった。

愛すべきキャラたちの
片づけ指数は?


栗原 
ではでは、私たち整理収納アドバイザー目線でこの『ショウ・マスト・ゴー・オン』の登場人物たちをみていくと、どんな暮らしをしているかとか、どういう傾向がありそうだと思うか考えてみません?
差し入れのお菓子をなんとしてもハケさせたがった野原(峯村リエ)さんは、小分けして皆に持たせてたから、グルーピングというか「わける」ことは得意かも?
みのわ でも賞味期限を気にしなかったり、実はモノを溜め込んじゃうタイプかも。
栗原 なるほどー、そうかもー。劇中の舞台の作家だった栗林(今井朋彦)さんは、それこそ自宅は演劇関連の資料で埋もれているかもしれないね。自分だけはどこに何があるか把握しているタイプ。
みのわ 進藤(鈴木京香)さんの例の赤いマフラーは、たぶんなかなか手放せなさそうだし、結構思い出の品を長い間溜め込む感じかもしれませんね。
それと、木戸(ウエンツ瑛士)さんは、あの大きなモノをもらっちゃったけど……。
栗原 あ、あの木馬ですね。あれ家に置いたらなかなかですよ。
みのわ 頂きものを手放すのが難しそう。整理収納でいうところの「しがらみ」ってやつですね。あずさ(シルビア・グラブ)さんは、いつもバタバタしていてモノを投げたり、出しっぱなしにしがちかも。手袋投げてましたもんね。
栗原 そうだそうだ。でも本人はあっけらかんとしている感じ。そう考えると比較的片付け上手は少な目の面子かもしれないですねー。観た後にこんなこと考える人はあまりいないだろうから、整理収納アドバイザー同士で観るのは面白い。
みのわ ほんとですね。皆、それぞれ取っ散らかっていて、でもそれがその人らしさを際立たせていて、三谷さんの作品、本当に面白かったです。
舞台とかエンタメを楽しむ時間はこれからもちゃんと捻出していきたいなと改めて思いました。またぜひ!
栗原 お互いにアンテナ立てていきましょう! 今日はありがとうございました。

今回エンタラクティブしてくださったのは……
みのわ香波 (Kanami Minowa)さん 
整理収納アドバイザー資格取得後、個人宅の整理収納サポートを開始。現在はリフォーム時のモノの整理、収納計画、防災備蓄のご提案もしている。各種セミナーや2級認定講座を通して、自らの人生を変えた経験や現場経験を盛り込んだ大好きな整理収納理論の普及に努めている。

また、ライフワークとして写真整理ユニット「アルバム姉妹」としても活動中。
趣味はアート・建築・映画・ドラマ鑑賞、特技は箏。(生田流筝曲師範)
お片付けは後始末ではなく、始まりです_ひつじPlanning
みのわさんのブログもCHECK!
*1 舞台『ドレッサー』の観劇レビューはコチラ