とりなし隊長のメモパッド PR

甥の手柄

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言い方ひとつで、考え方ひとつで物事は結構うまくいく。これはとりなすことがたぶん得意な!? とりなし隊長がちゃちゃっとメモしたような気楽な記録と提案です。

今回のとりなし対象は……
<ともに昭和10年代生まれの私の両親プラス甥っこ>
※おそらくこのパターンが一番多くなることでしょう。

昭和10年生まれの父と、昭和14年生まれの母、歩幅の違う二人が
何十年ぶりかで腕を組んで歩いたという話が前回。

何十年ぶりに腕を組んだら言い方ひとつで、考え方ひとつで物事は結構うまくいく。そう信じて実行してみるのはどうだろう。余計なことは言わない方が無難かもしれないけど、気心知れた人になら、ちょっととりなしてみるのもいいのでは? これはとりなし隊長がちゃちゃっとメモしたような気楽な記録です。今回は何十年ぶりに腕を組んだらしいわが両親にとりなしたメモパッドから。 ...

これからも気軽に「腕を貸して」と頼めばいいととりなしたのは2年前のことだった。
昨年末、父と母は湯治目的で軽井沢に二泊三日で旅に出かけた。
コロナ禍が続き機会がなかったので、二人にとっても久しぶりの旅行だ。
宿の手配は義姉がしてくれた。そして、その旅には、孫(私にとっては甥)が付き添ってくれることになった。

どうしてそういう経緯になったのかはよく知らないが、20歳の甥には旅費を出してもらえる代わりに、祖父母の面倒を見るというミッションが与えられたようだ。
孫の中では一番大人しい彼が、電車の時刻を調べたり、周辺の地図を調べたりしてくれたようで、初めての組み合わせでの旅は、大きな問題もなく日程を終えたという。

せっかく初めての組み合わせだったのに、家族のグループLINEには報告らしい報告もあがってこなかった。
甥は最近自然の写真をよく撮ると聞いていたので、「お正月に会う時に写真を見せてね!」と伝言しておいた。

新年会で甥は約束通り、軽井沢での写真をタブレットに入れて持参してくれた。
実家のパソコンにもデータを移せるようにUSBにも入れてきてくれた。
アピール下手の彼に代わって、大袈裟にリアクションしたのは、もちろん私だ。

タブレットの画面を指でシュンッシュンッとやりながら、旅の思い出を振り返るいい時間。
その中に、この後ろ姿の2ショットが数枚あった。
「甥っ子よ、グッジョブ!!」

聞けばこの時も結構な距離を散策したらしく、母は父の手を借りたのだそうだ。
「ほとんど引きずってるようなもんだったよ」と父は相変わらず照れているのか、なんなのかわからないけれど、そんな風に状況を説明した。
母は母で、「引っ張ってもらえて楽なのよ」みたいなことを言っていたっけ。
2年前のとりなしが多少は役に立ったのか!?

そして私は両親や、甥の両親にも聞こえるように
「〇〇、最高じゃない、この写真。グッジョブだよ!! この冬の軽井沢の曇り空の感じがまたいいじゃない! ありがとうね」
一人大袈裟なほどに声に出した。
対して甥は小さな声で、この時の場所やシチュエーションを説明してくれたけど、本当に小さな声すぎて私にもあまりよく聞こえなかった。

「孫が一緒に旅に付き添ってくれて、いい写真撮ってくれて……こんな幸せなことはないよ」と、なぜか私が得意満面で言った。

この後、母からの旅の報告は、父がどのシチュエーションでも結構な量のお酒をパカパカ飲んでは大いびきをかいたことや、
ホテルの大浴場は意外と入浴可能時間が短かったなど、あれこれ愚痴も出たが、
それをウンウンと聞きながら、少し間が空くとこのいい写真のことを言ってとりなした。