日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。
仕事で京都を訪れた。ありがたいことに今年二度目の京都だ。
朝早い新幹線で京都駅に着き、「あぁ、日本って便利だなぁ」を実感。
訪問先が駅近だったこともあり、徒歩で向かいつつ、途中のカフェに立ち寄った。
1月にも素敵なカフェに入れたので、京都でのモーニングコーヒーを楽しみにしていたというわけ。
入ったのは、「tsumugi cafe」。
オープン席も、ソファ席もハイテーブル&チェアー席もある店内には先客も何組かあった。モーニングを想定して新幹線の中でも水以外は口にしていなかったので、
珈琲とはちみつトーストを注文した。
「出来ましたら番号でお呼びします」と渡されたのがコレ。
実はなんかちょっと恥ずかしかった。
もう少し小ぶりだったら良かったのに……とか、造花の代わりに何だったらいいだろう?
などと一人しばし考えてみたが、
きっと、これがちょうどいいのだろう。
小さかったら呼んでもなかなか気づかない場合、店員さんが見つけにくいし、
可愛すぎるアイテムだったら持ち帰ってしまう人とかもいそうだから。
次々と客が入店してくるが、その多くが外国人だった。
カジュアルな格好で、これから街歩きに繰り出す前というところだろうか。
きっと外国人がよく見る情報サイトなどに取り上げられているに違いない。
店員さんはにこやかで、ゆっくりと落ち着いた対応。せかせかしていない感じがいい。
しばらくすると番号が呼ばれた。
イラストで描きたくなるようなビジュアルだった。
おしゃれナイフ&フォークできどって食べたが、弾力のあるトーストはちょっとカットしにくかったのはここだけの話。
時間配分もバッチリで、トーストと珈琲を食べ終えて、そろそろ現場へ向かう時間。
食器を片づけるべく立ち上がろうとした時、
なんとなく視線を感じた。自意識過剰は承知の上で、その視線の理由を想像する。
私は慣れないフォーク&ナイフでトーストを食した際にテーブルの上にパンくずを散らかしていた。
だからその丸トレー型のテーブルを拭いていたのだ。割と丁寧に。
お客さんが帰った後のテーブルは店員さんが合間に拭いたりもしていた。
「店員が拭くのに、あの日本人、自分でテーブルを拭いているな、しかも結構丁寧に。
日本人らしいなぁ……」
と思って見ていたのか、いや、そもそも見られてなどいなかったのかは不明だが、
なんとなくいい気持ちで食器を下げた。
「ご馳走さまでした」と声をかけると、店員さんがまたなんともいい笑顔で
送り出してくれた。
旅先のカフェだからという特別感や、早起きした心地良さ、はちみつトーストの美しさや、天気の良さで、想像力も前向きだ。
だから次に京都に来る時も、必ずどこかのカフェを訪れようと決めた。