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パンチニードル作品で植物との暮らしの愉しみを提案したい_内山ミエさんインタビュー

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気になるプロダクトやプロジェクトをエンタメ性や整理収納の考え方に寄り添いながら紹介し、読者の「キニナル」を刺激します。

今回は、パンチニードルやラッチフックを使い、植物と合わせて愉しむための雑貨を手がける「MEtoNE」のアーティスト、内山ミエさんにインタビュー。
2019年にインテリア誌の取材でお宅にうかがったのがきっかけで繋がらせていただいたミエさんは、整理収納アドバイザー仲間でもあり、共通の知人も多い関係。この度スタートしたアーティスト活動「MEtoNE」の作品を見て、すぐに取材をオファーしました。

-- パンチニードルとの出会いについて聞かせてください。
ウィービングという織物のアートを手がけるお気に入りの作家さんがいて、以前から作品をSNSでチェックしたりしていました。毛糸を使った作品作りが楽しそうだなと思い、私も作りたいと思ったのがはじまりです。ウィービングは、タペストリーなどの壁掛け作品が多く同じようなものを作っても面白くないなと、いろいろ調べるうちに、パンチニードルやラッチフックといった毛糸を使ったアート作品があることを知りました。

2020年、当時住んでいた近隣に素敵な毛糸を扱うショップがあったことも後押しになり、コロナ禍の真っ只中にパンチニードル作品づくりをスタートしました。

-- パンチニードルの仕組み、簡単に教えてほしいです。
ニードルという針に毛糸を通して、タフティーという布に糸をプチプチプチっと刺していきます。刺した裏側に毛糸のループが出来るので、それが作品の表面になります。
タフティーに図案を描き、図案に沿って色を変えながらひたすら刺していくとパンチニードル作品が出来ていきます。単純な作業ですが、刺し方にはコツがいるんですよ。

-- ミエさんが思う、パンチニードルの魅力とは?
自由なことです! 絵を描くように図案を描いて、そこに自由に刺していけるので、織物や編み物のようなルールがあまり存在しないところが一番の魅力かなと思っています。ループの長さも刺し方次第ですし、刺す力や目の細かさもいろいろ。この布にはこの糸でこの感覚だなというのは、ある程度数をこなしていかないと掴めないので、単純作業だけど、奥が深く、自由だからこそバリエーションが豊かなんです。

-- たしかに作品を拝見すると、色だけじゃなくさまざまな毛糸が使われているのがわかります。ミエさんらしさってどこに表れているんですか?
私は立体感をつけるのが好きなので、深く刺したり、細く刺したりで工夫しています。いろいろな種類の毛糸を使うのも好きですね。最近特にオリジナル作品のポイントとしているのが蛍光色の毛糸を図案の一部に使うことです。

-- ところでミエさんは以前から手芸をされていたんですか? お料理もDIYもお得意という印象があるのですが。
小さい頃から手芸は好きで、編み物はさんざんしたし、ぬいぐるみを作っていた頃もあります。普通の刺繍、バッグや帽子を作ったり、羊毛フェルトもしました。何かを見ると私も作りたい! と思うタイプで、やってみて自分らしく作れないものは続けなくなりますね。

-- では、MEtoNE誕生の経緯を改めて教えてください。
3年前にスタートしたパンチニードルですが、当初は用途を考えずに作品を作っていて、主に壁掛けなどのディスプレイ品に仕上げていました。これではすぐに飽きちゃうだろうと考えた時に、植物の鉢の下に敷くものを作ってみたのがきっかけです。わが家は以前から植物のある暮らしを楽しんでいて、現在もたくさんの観葉植物を育てています。出来た作品を鉢の下に敷いたらとても可愛かったので、これを皆にもおすすめしたいなと思い、用途とコンセプトをしっかり考え、作品化し、販売まで展開していくことにしました。そもそもは自分が使いたいものを作ったところから始まっているんです。ブランド名の「MEtoNE」は芽と根が由来。ロゴも自分でデザインしました。

-- 観葉植物はコロナ禍でおうち時間が増えたタイミングで育てたり、増やし始めた人も多いようですから、MEtoNEのニーズも高まりそうですね。
インテリアとして植物を楽しみながら、MEtoNEの雑貨を組み合わせて差別化をはかってもらえたらいいなと思って作っています。鉢の下に敷くプランツマットって実用的でもあるんですよ。例えば鉢にあまり個性がなくても、下に敷けば表情が出ますし、高級なキャビネットを傷つけたくない(笑)とか。今後も試作を重ねて、さまざまな形状のものを展開していくことにしています。ツインのプランツマットは、2鉢を並べて置けるタイプ。植物の飾り方がうまくいかないというお悩みもよく聞くので、これを敷いてその上に鉢を置けば、斜めのいいバランスで飾れるんです。

-- 毛糸の種類、裏面の処理、デザインなど、ミエさんならではの工夫やオリジナリティがたくさんありそうですね。
はい。手触りや立体感など、いろいろこだわっています。単純に凝った図案や、下絵を描いて再現するみたいなことも試してみたのですが、出来上がりが予想できちゃうものより、意外性や仕上がりの面白さを楽しみたいですし、毛糸もウールにこだわって仕入れています。
自分の部屋に置くものだから、素材からこだわりたいという思いが強いんです。もこもこした触り心地の良さも大事で、作りながら癒される感じもいいんですよね。
楽しみながら作るMEtoNEの商品は、すべて1点ものです。

-- 実際に販売をスタートされてみて、購入者の反響はいかがですか?
皆さんお気に入りを見つけて購入いただいていて、リピート購入してくださっている方もいるのが嬉しいですね。MEtoNEの公式サイトを作り、SNS(Instagram)で作品をアップし、販売サイトも手がけました。少しずつですが、植物好きの方にもご紹介していきたいと思います。

プランツマットからフラワーベースマットもラインナップに加わりました。安定するように真ん中を凹ましたデザインで、花瓶以外にティーポットを置いたりするのにも使えます。
また、最新のフラワーベース(一輪挿し)もかなり試作を重ねてたどり着いた自信作です。
MEtoNEは、「植物との暮らしをもっと愉しく」をコンセプトに、観葉植物や生花と合わせて愉しむためのインテリア雑貨を製作・販売するプロダクトなので、形状もいろいろ進化しながら用途を増やしていく可能性がありますし、パンチニードル以外の作品も手掛けていくようになるかもしれません。


-- 今後もこのアトリエからアイデアいっぱいの暮らしが愉しくなる作品が生まれるのを楽しみにしています。
ありがとうございます。次々にアイデアが浮かんできますし、それを形にするために試行錯誤するのも好きなので、たくさんの方にMEtoNEのファンになっていただけるよう楽しみながら創作活動を続けていきたいと思います。
オンラインショップで販売をスタートしましたが、いつかPOP UPストアで販売する機会も持てたらいいなと考えています。

(写真提供/内山ミエ、文・栗原晶子)

内山 ミエ(Mie Uchiyama)
アーティスト。ヒバリ舎代表。
Webデザイン&制作をフリーランスで始め大手企業のWebサイトを多数制作。2014年、整理収納アドバイザー資格を取得後、個人宅での片付け収納サポートを開始。多数の訪問経験から蓄積された知識を元に、商品開発や記事の監修を行なう。2020年よりパンチニードル作品の制作をスタートし、2023年、「植物との暮らしをもっと愉しく」をコンセプトにしたブランド「MEtoNE」をリリース。

Officialサ
イトMEtoNE – live in harmony with plants


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