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自転車判断

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッ
セイ、つまりクリッセイ。

駅までは徒歩か自転車、またはバスを利用している。
最近はもっぱら自転車なのだが、なんとなく劇場に向かうその日は、バスで行こうと到着時間を逆算しながら家を出た。

駅へ向かうバスルート、上り(といっても行きは下り坂)は空いていた。
しかし、バスは待っても待っても来ない。
5分過ぎ、10分過ぎてもバスは来ない。本数は少なくないルートなのに。
バス停は西日がきつかった。

15分過ぎてもバスは来ない。
ようやくバスのサイトを開いて、停留所までの到着時間を確認すると、到着まであと2分とある。
「ふー、助かった」それならきっと待ち合わせ時間に間に合うだろう。
遅れそうなことはLINE第一弾でメッセージ済みだったが、開演時間が気になりやきもきしていた。

バスがようやく来た。
車内は混雑しているみたいだ。
……と、そのバスは何も言わず停留所を通過した。

「ちょっ、嘘でしょ」
と動揺したのは私だけで、後ろに並んでいる人たちは皆、そのままやり過ごしている。
焦りと西日の暑さで大量の汗が出た。

そして私は停留所から小走りで自宅へ戻った。
「嘘だろー、もぉー」
自分の判断の遅さにイラつきながら急いで自転車の鍵をピックアップして、駅へ急いだ。

上手くいかない時というのはこういうものである。寸前までいつものように自転車に乗るか、バスで行くかを迷っていたのだ。
迷う時に限って判断は遅くなる。

いつも停めている駐輪場より駅に近い方を選んで、迷いなく改札に向かう。
すると、快速電車は遅延していた。
万事休すか。
開演からしばらくは客席には入れない覚悟もして、チケットを受付に預けていただくようお願いした。
観劇好きにとって開演時間に間に合わないというのは、不覚中の不覚である。
東京駅から帝国劇場までタクシーを使うか?
さまざまな想定をしながら電車に揺られた。

すると、遅延していたおかげで一つ前の快速電車に乗れたことで、結果、間に合いそうなことがわかる。
タクシーの必要もないみたい。
結果、開演5分前までに席に着くことが出来た。
恐ろしく湿度も高かったせいで襟足は濡れていた。
これで冷房で冷えたら風邪をひくなんてことにはなりはしないか?
大丈夫、劇場対策で念の為の羽織物は持参している。

そうして私は、人生で何度目かのミュージカル『ミス・サイゴン』をはじめから終わりまでしっかり目に耳に焼き付けることができた。

翌日も出掛ける。
迷うことなく自転車に乗った。
今日は時間にも心にも余裕を持つべし!

前日も通った道を左側通行でいく。
…と、20メートルくらい前を右側通行していた自転車が角で別の自転車と正面衝突した。
ガシンと結構な音がした。
自転車に乗っていたのは二人とも10代の若者という感じだった。

ほぼ同じ速度、力でぶつかったのだろうか。
自転車もそれに乗っている彼らも倒れることはなかった。
互いに「大丈夫ですか?」「大丈夫です。逆に大丈夫ですか?」「あ、大丈夫です」

あんな音がしたのだから、きっと自転車は大丈夫ではないだろう。
後で首が痛くなったりしないといいけれど。

2日続けて乗った自転車のハンドルを握りながら思ったのは、
時間には余裕を持つこと。
判断は先延ばしにしないほうがいいこと。
そして、自転車には十分注意して乗らなければいけないこと。