ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。
小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
今回取り上げたドラマは広瀬すずさん主演の「クジャクのダンス誰が見た？」です。
この題名はインド哲学の一節だそうで、物語の中では「たとえ誰も観ていなくても犯した罪は自分が知っている」という意味で重要なワードになっています。
ちょっとドキッとする意味ですね。
大学生の山下心麦（広瀬すず）は元警察官の父 春生(リリーフランキー)をクリスマスイブの晩に何者かに殺される。 春生は亡くなる前に手紙と300万を行きつけのラーメン屋の主人に預けていた。
そこには自分が殺されて、もし書いてある名前の人が逮捕されたらそれは冤罪なので、この300万で松風（松山ケンイチ）に弁護を依頼してほしいと書いてあった。
手紙に名前のあった遠藤友哉（成田凌）が父殺害の犯人として逮捕されたことを知った心麦は松風に弁護を依頼する。友哉はかつて起きた東賀山事件の犯人として父が逮捕した男の息子だった。
そんな心麦の前に東賀山事件を追っている雑誌記者 神井孝（磯村勇斗）が現われ、心麦や松風に衝撃的な情報を持ちかける。 父を殺害した犯人は誰なのか？なぜ父は殺されなければならなかったのか？ 怪しい人物ばかりで目が離せないミステリー。
かなりおしゃれな事務所に特に気になるアレ
松風は友人波佐見（森崎ウィン）と弁護士事務所を持っているのですが、これがとってもおしゃれ。 木、ガラス、真鍮といった素材にグリーンの映える空間は、かなりの量の書類と六法全書がなければ弁護士事務所とは思えないほどです。
松風は毎朝その日にかけるメガネを選んだり、波佐見はグルテンフリーに気を付けていたり
美容にも興味がありそうなので二人とも機能性だけでなく見た目も大事なタイプなのでしょ
う。
特に気になるのは、弁護士系や刑事系のドラマにはお決まりのホワイトボードです。 Wi-Fiで資料がパッと出る最先端のモノらしく、あれは書き込んだものも最後にまるっと読み込みできるのでしょう。手で書いたり磁石で貼ったりするより効率も良いし、見た目もおしゃれです。
殺伐とした事件の雰囲気もなんとなく和らいでスタイリッシュ。警察の場面もあるので、以後は警察のホワイトボードもチェックしたいです。
だけどいろいろ気になるの
とってもおしゃれな空間は間違いなく気分が上がるし、気分が上がれば仕事の効率も良くなると思います。
思ったうえで、やはり整理収納アドバイザーとしてはいろいろ気になるのです。
例えば……。
とにかく多い段ボール。書類・資料の類なのだと思いますが、置いている場所がバラバラで入れてある段ボールもバラバラ。頭の良い人たちなのでどの段ボール、どのエリアに何関係の資料があるという事は覚えているのだろうけれど、一部バンカーズボックスも使っているようなので統一すればいいのになどと思ってしまいます。入れる箱を統一するだけで、見た目が整うだけでなく、重ねたりする時も安全性が増すので一石二鳥です。
そうは言っても多種類の段ボールがどこの段ボールなのか書いてある名前も実は気になると
ころで、ちらっと映る時に必死に読もうとする自分もいるのですが。（いろいろ気が散る）
そもそもホワイトボードの一件でもわかるとおり、データ化が進んでいるならこんなに書類は多くないのでは？という疑問も湧いたりしています。
さらに防災士としては彼らの頭上の棚に荷物がずらっと並んでいるのが心配で仕方ありませ
ん。それでなくても空中にいろいろおしゃれなモノが浮いているのに、普段仕事をする机の上は何も置かないでほしいなと思ってしまいます。
他にも動線上にモノがあるなとか重そうな本が出入口近くにぎっしりあるなど気になるポイントは沢山あるけれど、そんなことを言っていたらドラマを楽しめないので、気にするのはよします。（とにかくおしゃれだし）
凄惨な事件を追う内容ではありますが、「虎翼」に続くマツケンのユーモアある雰囲気や、推しの磯村勇斗君もいい感じのきもちわるさで出演していて、サスペンスちょっと苦手な私も心穏やかに楽しめます。
