ドラマの中には暮らしや整理収納のヒントがあふれている。
あのテレビドラマのシーンから整理収納のプロが分析・解説する!?
ちょっとニッチなドラマレビュー。
小さなころからテレビドラマが大好きです。
妄想癖がある私は画面を見ながら自由自在に思いを巡らせていました。
整理収納アドバイザーになってからは
そのシーンや内容は「整理収納」とリンクしても楽しめるようになりました。
そんな私が毎回一つのドラマと整理収納をリンクして語ります。
今回、整理収納とリンクしたドラマは江口のりこさん主演の
「ソロ活女子のススメ」です。
このドラマは今期「ソロ活女子のススメ２」（テレビ東京系）として帰ってきたのですが、
今回は2021年放送の前回シリーズから気になった回をご紹介します。
江口のりこさん演じる五月女恵は「ダイジェスト出版」の契約社員。
退社後にソロ活をするのが楽しみな40歳です。
ソロ活とは「好きな時に好きな場所で一人でしか味わえない贅沢な時間を過ごす事」。
シーズン1では気球に乗ったり、バーベキューをしたり、高級フレンチのフルコースを食べに行ったりと毎回恵の心の声を聴きながら、ハラハラしたり喜んだりしながら恵と一緒にソロ活を楽しめました。
シーズン１で印象に残った回は「ソロ工場夜景クルーズ」。（以下ネタバレ含む）
人気の京浜工業地帯の夜景クルーズに参加した恵は同じように一人で参加していた
宮田早苗さん演じる工場夜景上級者の女性と出会います。
ソロ活を楽しむ恵に対する彼女の絶妙な距離の取り方は、様々な経験をしてきた
大人の気遣いが感じられ、「こんな大人になりたいものだ」といい歳をして思ったりしました。
クルーズを楽しんだ後に、恵は工場の様子を
「配線むき出しのロボットみたいでいいですよね」と表現します。
すると工場夜景上級者の女性（既にこのクルーズに7～8回参加）が
配線がむき出しなのは不具合があった時にすぐに対処できるように無駄なモノ
（配線を隠すカバー等）をなくしているからであることを教えてくれます。
そして、
「それ（配線むき出しのロボット）が美しいと思って見に来る人がたくさんいる。
人も本当はカバーが無い方が美しいのかも。」と言います。
つまり、人目を気にして、本当の自分をカバーをして隠してしまいがちだけれど、
本当はカバーなんかない方が素敵なんじゃないかというような事でした。
整理収納でも同じように感じることがあります。
様々なモノが表に出ていても、全てが使われていて、
使う時にちょうど良いところにあり、無駄をそぎ落とした
雑然とした中にも秩序がある様は美しいなと思います。
多分そのモノが持っている機能を最大限に使うために
考えられた収納だからなのかもしれません。
使われていないモノが美しく収納されている空間には
「持ち主の気配」が感じられません。
それはそれで美しくはあるのですが、「暮らし」という視点からの
美しさとはまた別のように感じます。
そして、人もまた、それぞれの違いを隠さず表に出すことで、
その人らしく自分を活かし、ステキに輝けるのかもしれません。
その方が変なストレスもなさそうですし(笑)
自分の家の収納を考える時に
雑誌やSNSにあるような美しさも気になるところですが、
「その人らしさ」は実はとても大切な事。
使いやすさ、心地よさは使うその人にしかわかりません。
武骨でごちゃごちゃ見える配管も見る人が見れば
「美しい」。
自分が「美しい」と感じる空間はどんな空間か？
そこにアンテナを張ってみると自分らしく、美しく、楽しい空間づくりが
できそうです。
それにしても工場夜景クルーズは7割が女性客だそう。
工場が好きなのか？夜景が好きなのか？
どちらにしてもこの回はちょっとロマンティックな感じがしました。
さて、secondシリーズはどんなソロ活が始まるのか？
恵は独身ですが、夫や恋人や子供がいてもソロ活はとっても大事だと
個人的には思っています。
ソロ活推進派としてはとり合えず「ひとりで温泉」に行きたいと密かに
企んでいたりします。
