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一晩だけの雪景色

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自分らしさ、暮らしやすさを提案するらしく・おうちと整理研究所 主宰の柳澤とも子が、夫婦で手塩にかけて作る庭と植物についてつづるガーデンフォトエッセイ。

2月8日の未明、今年2回目の大雪が降りました。
朝起きてカーテンを開けると、外はしんと静まり返り、庭も道路も、すべてが白。本当に静かで1月の雪と同じはずなのに、不思議と印象はまったく違いました。

今回の雪は、触るとさらさらと崩れるパウダースノー。
その軽さをいち早く感じ取ったのは、中学生の娘でした。長靴を履いて庭に出ると、迷いなく雪を集め始め、あっという間に小さくて丸い雪だるまを完成させました。目や耳の位置も絶妙で、思わず写真を撮りまくってしまうぐらいの可愛らしさでした。

1月の雪の日は、大人が枝の重みを心配し、雪下ろしに追われていましたが、今回は違いました。
雪は軽く、積もってはいるものの、どこか楽しげ。守るために動くというより、ただ眺めて、味わう雪でした。

昼になると、空気がゆるみ始め、日差しも明るさを取り戻しました。
午前中まで真っ白だった世界は、午後にはぐっと色を取り戻し、翌日にはほとんどいつもの景色に戻ってしまいました。雪だるまも、気づけば小さくなり、翌日には形をとどめていませんでした。

ほんの一晩の出来事。
けれど、娘の満足そうな顔と、あの白い静けさは、確かに心に残っています。

この「すぐに元に戻る」という感覚は、お片付けの仕事をしていると身近に感じます。
例えば、お片付けサポートをご利用される前のエピソードとしてこんなお話をお客様から伺うことがあります。

「来客前に急いで片づけたダイニングテーブル。紙類や小物を一時的に箱にまとめ、見た目はすっきりするけれど、数日後にはまた元通り。その場しのぎを繰り返す自分にがっかり……。」
そんなお話を伺う度、どうか自分を責めないで欲しい。捉え方を変えたらいいだけ!
私はいつもそう思うのです。
その場しのぎでも、意味がないわけではありません。良き未来に繋がる意味を持たせたらいいのだから。

一度整えることで、「この状態だと食事の時間が優雅だな!」「これはそもそも要らないかもしれないな」と、気づき前向きに整理に取り込むきっかけになったことはまちがいないのだから!

雪が消えたあとに、いつもの景色を新鮮に感じるように、暮らしもまた、整えたあとに見え方や感じ方が変わってくるのだと思います。

一晩で消えてしまった雪景色は、非日常そのもの。
けれど、その短い時間があったからこそ、日常の輪郭がよりはっきりした、そんな2月の雪でした。

文・写真 柳澤とも子株式会社 くらしく代表取締役
整理収納アドバイザー2級認定講師兼インテリアコーディネーター
モノは捨てずに活かすをモットーに政治家や芸能人のご自宅の片づけをサポート。
一度見かけた収納用品は絶対に忘れないのが得意技。
著書の『SA!KO 新おかたづけメソッド : 「整理・収納」の常識を覆す』は、Amazon 住宅建築・家づくり部門で1位を獲得。
お仕事の依頼はコチラから⇒株式会社 くらしく

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