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足腰強しよし

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日常の中から、エンタメを整理収納目線、暮らしをエンタメ目線でつづります。栗原のエッセイ、つまりクリッセイ。

数日前に雪が降った。

心踊るという人の声も多く見かけたし、雪だるまは写真でも実物でもたくさん見かけた。私はというと、寒いのが苦手で雪は憂鬱。
その理由は、つるりん、すってんころりんが怖いから。風邪ひとつひかない丈夫な体だけれど、運動神経が超弱なのだ。

今回は積もった翌日にだいたいの雪が融けたから良かったものの、夜道をスマホのライトで照らしながら、アイスバーンの部分は恐る恐る小股で歩いた。

明け方、足をつって目覚めたり、なんだかひざ下が痛いのは、普段入れない力を入れて歩いたせいだと思う。
足腰の弱りは、さまざまな弊害を生むわけで、なんとかしないといけないけれど。

足腰の強さで思い出すことがある。
幼い頃、父と電車に乗った時のことだ。
父は揺れる電車で吊革につかまらず、膝をやや折り、腰を落として重心を低くして立っていた。
フラフラ、グラグラする子どもたちに、しっかり足を踏ん張って立つように言った。
もちろん混雑していないローカル線での一コマだ。

若い頃、柔道をしていた父は、骨太で足腰が強かった。
散歩中に、つまづいて転びそうになった娘(私)の腕をぐいと引っ張って脱臼させたこともある。
そして自分で入れたらしい。私の記憶はない。
以来、小魚をたくさん食べさせられたらしく、私もしっかり骨太になったことには、どれほど信ぴょう性があるかはわからない。

月日は流れ、齢87の父もそれなりに足腰の衰えはある。
数年前の大雪の時に転んで整形外科に入院したこともあった。
それでもやはり足腰は強い方なのだろう。
スポーツダーツを熱心に続けていて、成績も悪くないらしい。

いろいろ叶わない私は、
人生骨折経験なし、の記録を更新すべく、今夜もアイスバーンの道をよちよちと歩いて帰宅した。