自分らしさ、暮らしやすさを提案するらしく・おうちと整理研究所 主宰の柳澤とも子が、夫婦で手塩にかけて作る庭と植物についてつづるガーデンフォトエッセイ。
朝、ウッドデッキに出ると、また落ち葉がいっぱい。
昨日あんなに掃いたのに、と思いながらほうきを手に取ります。藤やバラの葉が風に舞い、掃き終わったそばからまた一枚、二枚。この時期の庭仕事は、まるで終わりのない追いかけっこです。
でも、ふと頭上を見上げると、少し違う気持ちになります。
夏の間、あれほど強かった日差しを和らげてくれたのは、この葉っぱたちでした。ウッドデッキの上に緑の屋根をつくり、心地よい木陰を届けてくれていたのです。
そして冬になれば、葉を落とした枝の間から、今度は暖かな日差しが差し込んできます。
夏には日差しを遮り、冬には光を通す。植物たちは季節に合わせて、自然に日差しを調節してくれているのですね。
そう考えると、毎朝の落ち葉掃除は全く面倒な仕事ではなく、ありがとうございます!の気持ちで楽しい日課となっているのです。
庭のほかの植物たちも、秋の表情になってきました。
淡いピンク色のバラがぽつりと咲き、アメジストセージは紫色の花を揺らしています。秋の柔らかな日差しを受けた花々は、春や夏とはまた違った美しさがあります。
アメジストセージは何本か切って、室内にも飾ってみました。ガラスの花瓶にざっくりと挿すだけでも、部屋の雰囲気が変わります。庭では周囲の緑に溶け込んでいた紫色が、室内ではぐっと存在感を増すのが面白いところです。
そして最近のもうひとつのお楽しみが、秋の果物です。
お世話になっている大切な方などからの頂き物で、シャインマスカットやメロンが届き、我が家の食卓も賑やかになっています。
もちろん食べるのが一番の楽しみですが、せっかくなら食べる前にも楽しみたい。
そこで、ちょっとお気に入りの器に、メロンとシャインマスカットを盛りつけてみました。
丸いメロンとつやつやしたブドウが、まるで大きな帽子のよう。思わず笑ってしまう組み合わせです。
テーブルには庭から切ってきた花を飾り、お気に入りのティーカップでお茶を淹れる。それだけで、いつもの食卓が小さな秋のティールームに変身しました。
秋らしいインテリアというと、紅葉した枝やカボチャなどを飾るイメージがありますが、何も特別なものを買う必要はありません。庭の花も、届いた果物も、普段使っている器も、組み合わせを少し変えるだけで季節を感じさせてくれます。
これは整理収納にも通じることだと思います。
部屋を整えるというと、つい「何を捨てよう」「どこを片づけよう」と考えがちですが、「ここをどんな素敵な場所にしよう?」から始めてみるのもおすすめです。
例えば、リビングの棚や食卓の一角に、季節を楽しむ小さなスペースをつくってみてはいかがでしょうか。
秋なら、お気に入りの器に果物を盛ったり、庭の花を一輪添えたり。
ポイントは、飾る場所を先に決めて、その範囲で楽しむことです。主役をひとつ決め、周りに少し余白を残すだけで、ぐっと素敵に見えてきます。
季節が変われば、また飾るものを入れ替える。そんな小さな変化を楽しむうちに、片づけは面倒な作業ではなく、楽しい模様替えに変わっていきます。
庭の植物たちが季節に合わせて姿を変えるように、家の中も少しずつ表情を変えていく。
毎日落ちてくる葉っぱに手を焼きながらも、そんな自然のリズムに合わせた暮らしを、これからも楽しんでいきたいと思います。
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